きまぐれ熊

バッドマン 史上最低のスーパーヒーローのきまぐれ熊のレビュー・感想・評価

3.9
marvel&DC検定映画。
細かい所は全然拾えてないと思うけど、どちらかというとマーベル比率の方が高い。というかDC要素はバットマンしかない気がする(その分バットマン関連は解像度めっちゃ高い)。マーベルはMCU以外もある。
内容もMCU的な明るい掛け違え系コメディで意外にもファミリーもの。DCの重苦しいシリアスさは一切ない。

注意点としてはシティーハンターから変わらず下ネタが多め(というかメイン)なことくらい?でも中学生が喜ぶ様なレベルなので潔癖じゃなければ中高生でも楽しめる。

アクションシーンはシティーハンター観た人なら分かると思うけど、意外としっかりしてて実は全くB級ではない。劇中劇とか普通手抜き感が出るんだけどちゃんとしてて実はガチでも撮れるのかもしれない、と思わせるくらいには見応えはある。とはいえ今作はネタに全振りなので真面目なアクションシーンもギャグとしてのシーンが中心だ。

脚本がかなり手堅くまとまってて、すごく丁寧。良くこの設定でこんな綺麗に締めれるな。
ただふざけた内容の割に余りにも収まりよく終わるので、良くも悪くも引っ掛かりはない。シティーハンターのAre you gonna be my girl のシーンだったり、エンドロールの完璧なオチみたいな爆発力を期待すると若干物足りない。
とはいえ品質としては高い。オチまで練られてるし、アベンジャーズがアッセンブルするシーンに向かって小道具が集まってくる前振りとか妙に本家っぽい。

思うに監督の脚本って原作付きとか何かしら制約があった方が輝くタイプなのでは。
いや、今回もパロディに制約はあったはずなんだけど、余りにも卒なくやってるので難しいことを実現してるって感じがしないんだよな。マーベルにもDCにもリスペクトを持った弄り方なので誰も文句無いだろうし。

あ、あと音楽。めっちゃ良かった。
芸術的なスレスレ具合w

ちなみにインタビュー読んだんですけど、原形はボーンアイデンティティーだったそうですね。それだとマジでパロディ映画以上の何者でもないしこっちにして正解っすね。
次のフィリップラショー監督作も楽しみです。
きまぐれ熊

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