けーてぃー

SHE SAID/シー・セッド その名を暴けのけーてぃーのレビュー・感想・評価

4.0
何が被害者を守るのか
まず第一にこの素晴らしい良作や原作小説、記事が生み出されてしまった事実が残念でならない
ワインスタイン氏の不適切な行動が論外なのは言うまでもないが、本作では法的なシステムも大問題という視点が織り込まれる

安易にカタルシスを与えない非常にドライな作りで、またポルノ的な消費を許さない、プロミシング・ヤング・ウーマン以降の映画だという事を意識させられる真摯さ
真摯なだけに終盤のワインスタインの言い訳をはじめ、余りにも現実と思いたくないような酷い現実が突きつけられる

パンフレットで知ったが、ミーガンさんとジョティさんは女性と子供を守り権力者への責任追及に尽力し、被害者の新しい法的保護の道を開いてきたそうだ
そういう意味でこの題材を取材する事は彼女らの一環したジャーナリズムに基づいたものかもしれない

俳優陣もプロミシング・ヤング・ウーマンから明確なフィルモグラフィ構築が見えるキャリー・マリガンも良かったが、ゾーイ・カザンのラスト間際の電話のシーンは忘れられない

この作品が作られたという事自体が映画史において重要な意味を持つだろう、記憶にとどめておかなければならない良作
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    30代前半の映画ファン 新作映画メインで、時より旧作のレビューも 昔鑑賞したアニメ、ドラマレビューも不定期に 採点基準 ★5:大好き ★4.5:個人的傑作 ★4.0:個人的良作 ★3.5:良い感じ…

    30代前半の映画ファン 新作映画メインで、時より旧作のレビューも 昔鑑賞したアニメ、ドラマレビューも不定期に 採点基準 ★5:大好き ★4.5:個人的傑作 ★4.0:個人的良作 ★3.5:良い感じの作品(気になる点があっても楽しく見れた) ★3.0:普通(良い面もあるが気になる点も目立ちそこまで楽しめなかった) ★2.5:気持ちがついてこなかった ★2.0 :苦手 ★1.5 以下:キツい 無理 ★0:記録のみか途中リタイア 視聴媒体は映画館、amazon prime、Netflix、Disney+、U-NEXT、たまにレンタル お気軽にフォロー頂ければ幸いです

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