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プー あくまのくまさんのbackpackerのレビュー・感想・評価

プー あくまのくまさん(2023年製作の映画)
2.0
長き黒鼠の呪縛より解き放たれた”黄色い熊さん”が、地獄の底からやってきた!
百エーカーの森に巣食う魔物と化した”黄色い熊さん”が、人間社会を恐怖のどん底に叩き込む!

ーーー【あらすじ】ーー
青年になったクリストファー・ロビンは、婚約者と共に、幼少期に遊び回った、懐かしき百エーカーの森を訪れた。彼の小さなお友達、くまのプーとの再会を夢見て。
しかし、プーの家は廃屋同然のあばら屋と化し、プーの姿もありません。
恐ろしげな雰囲気に怯える婚約者をなだめすかすクリストファー・ロビン。すると、ギシリ、ギシリという、何者かの足音が響くではありませんか。
咄嗟に隠れた二人。息をひそめ、小屋に踏み入れた者の姿を、そっと伺いみたところ、なんとそこには....。

猛々しく成長し、密輸品のコカインをたらふく食らってイっちまった、理性なきプーの姿が!!
果たしてクリストファー・ロビンと彼の妻は、猛り狂うコカイン・プーの鋭い牙から逃れることはできるのか!!?(嘘)
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ホラー版『プーと大人になった僕』と言っても過言ではない(過言)『プー 悪魔のくまさん」は、伝統的スプラッター映画のテイストをしっかりと踏要し、低予算ホラー映画の誇りも携えた、”しょうもなくてくだらない”ボンクラポップコーン映画でした。
ぶっちゃけ本作、未体験ゾーンの映画たちやカリコレあたりで上映されるのが王道でしょう。それがここまでフィーチャーされ、熱心な宣伝攻勢(SNSで安上りに行える範囲でしたが)をかけるに値すると判断されたのも、偏に”くまのプーさん”というネームバリューのおかげです。
さもなきゃこんなボンクラ映画、即DVD・配信スル一待ったなしでしょう。逆に、ある程度ボンクラ映画許容度の広い我々のような連中は、率先して見てあげるべき映画です。そんな意識もあってか、鑑賞後に抱いたのは、面白いだのつまらないだのではなく、「務めを果たせた」という思いでした。

上記あらすじ(嘘)のようなコカインベアーは現れませんでしたが、とんでもない化け物が登場したところはあってます。
ブヨッとした黄色い皮膚をテカらせる、見るからにキモイ中年オヤジの怨霊のような化け物。それがプー。キモイ。
ついでに子豚のピグレットも同様に、腹の出た中年オヤジ体系の化け物に変貌しています。キモイ。
イーヨーはどうしたかって?あいつは死んだよ、もういない。R.I.P。

狂気のキモブタ&キモクマにより繰り広げられる殺観ショーですが、当然「なんでこんなことをするのか」の理由は明らかになりません。クリストファー・ロビンが咽び泣きながらそれっぽいことを口にしますが、プーは言語能力を喪失しているので、口からはことはちみつがまき散らかされるばかりで、意思疎通不可能なため、真相は不明です。
まあ、スプラッタ・ホラーにおいて、そんな細かいことはどうでもいいんですよ。要するに、金髪でおっぱいのデカい水着の姉ちゃんが無残にぶっ殺され、可愛い女の子たちが次々犠牲になっていく姿を見られれば、それでいいんですから。

とはいえ、ファイナルガールが死んでしまう展開には驚きましたね。意外性ってことにしときましょう。
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