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VIRUS ウィルス:32のkuuのレビュー・感想・評価

VIRUS ウィルス:32(2022年製作の映画)
2.8
『VIRUS/ウィルス:32』
原題 Virus-32
製作年 2022年。上映時間 90分。
人間捕食後32秒間だけ動きが止まるゾンビとの死闘を描いた南米発のアクションスリラー。
アルゼンチン・ウルグアイ合作。
『108時間』のグスタボ・エルナンデスが監督を務めた。

ウルグアイの首都モンテビデオで、感染すると凶暴化する謎のウィルスが発生。
勤務先のスポーツジムにいた母と娘は、建物内で離ればなれになってしまう。
やがて母はある生存者夫婦に出会うが、妊娠中の妻が感染者だと知る。
極限状態に追い込まれた彼らは、ゾンビが人間を襲った直後の32秒間だけ動きを止めることに気づく。

2022年公開のアルゼンチン/ウルグアイ映画の怪しさを漂わせてる今作品。
ゾンビ映画であることを知ったので、もちろん何の説得もなく鑑賞した。
しかし『Virus:32』は、本質的には2002年の映画『28日後』の水増しパクリやんと思たかな。
グスターボ・エルナンデス監督は、ゾンビや感染者というジャンルに新しいものを提供することが個人的にはできなかったんちゃうかと思てます。
確かに今作品は、サブスクやレンタルで観る上では多少には見ごたえがあったが、本質的にはそれだけやった。
映画の撮り方、高速で超機動的で俊敏なゾンビ、音楽に至るまで、『28日後』を彷彿とさせるものでしかなかったのは残念。
ただ、『28日後』のファンなら『Virus:32』で興奮できるかもしれへんけど、従来のゾンビ映画の普通のファンにとっては、今作品は特に壮大な体験はでけへんかもしれない。
ストーリーをほとんど語らず、登場人物たちとの繋がりも絆も感じられなかったので、映画はさらに長引き、無意味に感じられた。
作中の演技はそれなりやったかな。
云うでもなく、このキャストのアンサンブルをよく知らなかったのもあるんかな。
脚本とストーリーがあまりにも単純で制約が多く、俳優と女優の出番が少なかったのは残念。
映像的にはまあまあかな。
繰り返しになりますが、このジャンルの映画としては記憶に残るものでも、傑出したものでもないかな。
ゴアも騒乱もたいしてない。
確かに暴力的な描写は少しあったけど、これは伝統的なゾンビ映画ではなく、怒り狂った人々が感染するタイプの映画やったし、それが今作品で描きたかったんやろし、製作陣は十分やったんやろう。
個人的には、感染者やゾンビが俊敏に走り回るのは嫌いではないんやけど。
しかし、シャカシャカと動く死体が必要な伝統的なゾンビ映画ではなかったし、速くて機敏な怒りに感染した人々が走り回ってるもんやと思えば問題ないかな。
ゾンビ耐性がついてるからか、個人的には記憶から消えていくであろう作品でした。
最後まで見たが、軽く楽しめた。  
ゾンビ映画が好きなら、『Virus:32』はあまりお勧めできないっすね。
『28日後』や『28週後』を楽しめたのなら見るが、古き良きロメロ風のゾンビ映画を好むなら、この映画はスキップしてほしいっす。
kuu

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