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名探偵コナン 瞳の中の暗殺者のbackpackerのレビュー・感想・評価

4.0
◾︎劇場版名探偵コナン第4作

【作品情報】
公開日   :2000年4月22日
作品時間  :100分
監督    :こだま兼嗣
製作会社  :小学館、よみうりテレビ、小学館プロダクション、ポリドール、東宝、トムス・エンタテインメント
脚本    :古内一成
原作    :青山剛昌
音楽    :大野克夫
撮影    :野村隆
配給    :東宝
主題歌   :『あなたがいるから』(小松未歩)
出演(声) :高山みなみ、山崎和佳奈、神谷明、山口勝平、茶風林、緒方賢一、高島雅羅、岩居由希子、高木渉、大谷育江、林原めぐみ、松井菜桜子、塩沢兼人、湯屋敦子、他

【作品概要】
『名探偵コナン』の劇場版第4作。
コナンシリーズの第一話である『ジェットコースター殺人事件』。この話では、「新一が薬の影響でコナンとなった」という全ての始まりが描かれたが、その際に舞台となった遊園地〈トロピカルランド〉が、本作でも重要な存在として描かれる。

警察組織内の関係性に初めてフォーカスされたコナン映画(あくまで舞台装置の一つ)である。作品の性質上、警察組織の序列と慣行を理解しておけば、時折描かれる関連事項への理解が進むのは間違いない。最低限、階級と所属組織の違い(警察庁か警視庁か)は理解しておくと吉。

【作品感想】
初期のコナン映画は、ミステリーとその他要素(爆発、恋愛、アドベンチャー等)のバランスが取れ、かつ、無理無茶無謀の度合いが控えめなため、そこそこのリアリティが担保されている認識です。
本作では、遊園地のアトラクション感をスケボーで大ジャンプするという、中々のトンデモシーンがありますが、それでも2010年代後半くらいの作品と比較すればだいぶマシな方。

「刑事を狙った連続殺人には、過去に彼らが捜査したある事件が関与していた」というメインストーリーに、蘭の記憶喪失、あるヤブ医者の自殺、工藤新一との遊園地デートというサブストーリーを巧みに組み合わせ、それぞれがしっかりと本筋に絡んでくる、お見事な出来栄えのミステリー作品となっております。
とはいえ、コナンワールドお馴染みの「爆弾と銃の入手&使用の容易さ」が遺憾なく発揮されている点はご愛嬌。
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