ひとりごとです

ぼくたちの哲学教室のひとりごとですのネタバレレビュー・内容・結末

ぼくたちの哲学教室(2021年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

哲学
そろそろ自分の頭で考えなさい
疑問、理解、思考、違い、根本

「でも」
という出だしを悪いものであると
無意識に軽率に思いすぎていた
「でも」
は良くないからあまり使わないようにしよう
その思考の中身を辿ったことがなくて
“相手の意見を否定して、自分の意見を言うため”だけの二文字として捉えていた
だけれど、貴方の意見や考えに対する自分を伝える為の武器の一つなのかもしれない

見方を変えるだけで
見えているものは変わる
というのは、生きてきた中で多く耳にしたし、目にしたし、考えた
それをどうしても簡単に行動として移すことができても、当たり前のようにできない瞬間が多いのは視覚や聴覚、触感や事実から得る情報によって簡単にも心を揺さぶられてしまうから

目を閉じて、好きな場所を想像する
そこはどこだろう
君しかいない
もう一度目を開けると
楽しかった思い出が脳裏に浮かんだ後のちょっとした希望や、小さな幸せへの発見、笑顔

一度、離れてみる
思考を切り離してみる

相手、のことを考える余裕、空白は、きっときっと自由帳よりも狭いのかもしれない
だけどそれは人間みんなそうなのかも

だって「考えないこと」なんて出来ない
人間は賢くて単純なので
しっかりソレを「しよう」と
頑張ってくれる

それを受け止めると
自分の余白の小ささの中で
どうにか理解をしようと
あのホワイトボードみたいに
あの空間の中で向き合えるから
その理解がとても大事な気がした

「心が広くないと」なんて
曖昧で漠然な思想を抱えすぎていたせいで
私本来の中にあるはずの空白を
愛してあげられなかったんだと気付いた

大きさなんて関係なくて
空白さえあれば
書き込む隙はいくらだってある!
レシートの裏にだって何が書いてあるかわからないほどに思考を連ねることができる

自分で考えることをしないまま
知識として情報として
脳に叩き込みすぎていたことが
あまりにも多いんじゃないかな

考えすぎなことなんてないけど
書き込めないほど書き込むと
真っ黒くて文字が原型をとどめなくなる

でも
新しい用紙を用意して
新しい紙でまた一から考えたらいい


先生と生徒
学校と家庭
歴史と現在
一人の人間と一人の人間

貴方、が思う「それ」は「どんなもの」か
何が「原因」でそういうことを「した」のか
人の数だけその言葉の中身は存在する

だから時々
自分の用紙だけじゃ足りなくなるから
苦しむ
だってそれが「自分のものなのか」
どんどん理解できなくなる
自分一人の自由帳はいつか、使い古したノートになる
見返したって見返したって
ただ目に映るのは真っ黒でどうしようもない考えや思考だらけ

貴方に聞いてもらう時間
貴方が問いかけてくれる時間
言葉にして
問いに答える時間が

新しい自由帳になる

一人じゃ生きていけないけど
一人で生きていかなければならない時間がくる

そういう時は目を瞑って
好きな場所にいる自分を
考えてみよう

幸せってすぐそこだ
考えられることって
苦しいことも多いけど
ちゃんと幸せだった