【静かなる巨匠！】
監督クリント・イーストウッド傑作選⑥
(順不同)
◆ジャンル:
実録人間ドラマ
◆イーストウッド肩書:
監督、製作
〈見処〉
・日本の対戦相手として因縁の深い、南アフリカ共和国ラグビーチームの96年W杯優勝の実話を描くヒューマンドラマ。「インビクタス」はラテン語で「征服されない者」を意味する。
・アパルトヘイト根絶の象徴、故マンデラ大統領から信頼の厚い、モーガン・フリーマンが主演・製作総指揮を、フリーマンから指名を受けたイーストウッドが監督を務める。両者は『許されざる者』『ミリオンダラー・ベイビー』に続く3度目の共作。
・ラグビーW杯自国開催を前に、戦績低調なチームをアパルトヘイトの象徴として、閣僚がチームカラーの一新を求めた際、マンデラは、白人社会との拒絶を否定し、寛容の心による融和を掲げた。
・ラストシーンでは、場外で実況を伺う黒人少年と白人男性が共に歓喜する場面は感動的である。
・主演はスター俳優マットデイモンではなく、南アフリカ共和国の4000万人の国民(観客)たち。スポーツ実録ドラマとして、迫力ある試合シーンも見ものではあるが、本作のテーマは多様性を超えた融合である。
