Jaya

アタラント号のJayaのネタバレレビュー・内容・結末

アタラント号(1934年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

ジャンとジュリエットが艀船のアタラント号で新婚旅行に出かけて喧嘩するお話。猫がかわいいです。

セーヌ川を下る船での様子が、川面同様にとても穏やかで微笑ましい。パリに憧れる花嫁、物売りに嫉妬する花婿、遊び足りずに抜け出す花嫁、怒り心頭で置いてきぼりを食わす花婿。一つ一つのシーンがかわいらしいく愛らしい。離れ離れの間のジャンの茫然たる様子、ジュリエットの不安げな表情も、また愛らしい。

一番愛らしいのがジュール。もうジュールの魅力が全てでは?「見つけてくる」の一言でパリまで戻ってあっさりジュリエットを見つけて担いでくるジュールがとてもたくましい!これ以上ないハッピーエンド。再会してのわずかの間が素晴らしいです。

一貫した微笑ましく愛らしい情感がどこまでも美しく、心をほんわかさせてくれる傑作でした。
Jaya

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