アタラント号の作品情報・感想・評価

アタラント号1934年製作の映画)

L'ATALANTE

製作国:

上映時間:101分

ジャンル:

4.1

「アタラント号」に投稿された感想・評価

あむこ

あむこの感想・評価

3.5
強烈なキャラクターのジュール。

嫉妬深い船長。

パリに憧れる妻。

猫だらけの船。

猫をぶん投げてノーゲーム。

空間を超えたセックス。

水中の映像は水槽の外から撮ったのかと思ったらそうらしい。
素晴らしい。早熟の天才と称される理由が凝縮された作品である。唐突な猫などのモンタージュ、美しすぎるパリの街並み、ドタバタ喜劇的パーティーの面白さ、エスプリの効いた人物像の演出、彼のその後を想起すると、その早すぎる死が本当に悔やまれる。
TJ野

TJ野の感想・評価

5.0
(この時代では)実験的と思える演出が全てハマっていたり、完璧なラストを迎える点で奇跡的な映画だと思える。霧とレコード、水中のシーンは一度見たら忘れられない。ジャン・ヴィゴ監督が夭折してしまったのは映画史に残る悲劇だ。
海の上で猫とガキと嫁と親父。初ジャン・ヴィゴ。最初は船長の気性の荒さに怯えてたけど、あの人って気性が荒いでは無く純粋過ぎるってのも良い。目を開けて水に入ってもなんも見えてねえよ。可愛い
myco

mycoの感想・評価

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フォローしているtukinoさんのレビューを見たら猫が出てくる映画らしく検索したら、レンタルも動画もないので購入して鑑賞。

確かに猫だらけ!!!!!
しかも子猫を産んだらしく、んもーたまりまへん♡♡♡

物語は単純で、船乗りと結婚した田舎娘が船旅中に都会に憧れて夜遊びした結果、旦那が怒って、、、ていう話なんだけど、何なんでしょうこの不思議な感じ。
親爺さんの温かくて素直な性格がすごく和む。
飲んだらぐでんぐでんなところもまた可愛い。

今まで観た映画の中で1番古い映画だってところも気持ちに残る。
もっと古い映画にも挑戦してみよう。
古いし、展開も平坦で、カットも割とぶつ切り。
なのにもう一度観たいって思ってる自分がいるから不思議。
あの船乗りと猫達が旅をする姿をずっと見守っていたいって思わせてくれる不思議な魅力がある。
ぎぎぎ

ぎぎぎの感想・評価

5.0
老水夫ミシェルシモン、最高。肩にネコちゃん乗せてて、あざとい!あと新妻もあの刺青見てドン引きしないの偉い!てか新妻とのやりとりすべてが素晴らしい。そしてまたしても、映画の中の印象的な自慰。水中の幻像。自由な工夫で満たされている。
mingo

mingoの感想・評価

4.4
29歳で亡くなったフランス映画の至宝ジャンヴィゴの人生を賭けた渾身の映画がついに現代にきた。初公開時タイトル「過ぎ行く船」。イメフォではすでに2週間の延長上映が決定したらしい。
山中貞雄の「人情紙風船」に匹敵する本作は間違いなく世界が認める傑作である。
映像と音響が混ざり合うアタラント号、つまりは映画そのもの。川の中に好きな人が映るんだよにのっとって映像を探す。ミシェルシモンが音響を探す。船で映像と音が出会い直す、彼の部屋が日本だったり色んなものがある。ホルマリン漬けの手、ジャンパンヌメの私物。ひとつの秩序で成り立っている。

以下トークショーメモ(2018.6.14)
新学期操行ゼロが作られていなければアタラントは撮られなかったくらい2つの作品の結びつきは強い。プロデューサージャックルイヌネーゼの二本立てでもあり、馬が好きでビゴに出会って新学期が撮られた。当時思想が過激で上映禁止。父はアナーキスト。ジャンギネという銀行家の脚本をビゴに与えて映画にしよう。アンドレアントワーヌは一瞬したが批評家からは好評だった。1940年アンリフォーベがゴーモンから買いとって、シャロンキパースじゃなくてアタラントとして公開した。1950年以降シネクラブで浸透していく、1990年カンヌでプレミア上映、ショット単位のデクパージュ表が残っている。2001年デジタル修復、DVDはこれ。どのverみても幻。
eigajikou

eigajikouの感想・評価

5.0
年季の入ったフィルムでの上映でしか見ていなかったので、
4Kレストア版の公開とても楽しみにしていた。
マイベスト「ネコ映画」
ジャン・ヴィゴが早逝しないでもっと映画を撮っていたら、
映画史は確実に変わっていただろう。
HK

HKの感想・評価

3.5
29歳という若さで亡くなったフランスの巨匠ジャン・ヴィゴの唯一の長編映画。キャストはディタ・パルロ、ジャン・ダステなどなど

とある船長が村の娘との結婚を記念してル・アーブルと田舎村を繋ぐ艀船、アタラント号で結婚旅行をしようとしていた。搭乗メンバーは船長、村の娘、そして老水夫、さらには彼が連れてきていてる大量の猫たちである。果たしてどうなるのか。

作られた時代を考慮すると、確かに凄い作品なのかもしれないが、まだあまりこの映画の真の良さのような部分が分からない所が多い。

あくまで、内面を強調するという映像の撮り方ではなく、彼らの行動の節々から物語を行うという、サイレント映画的な挙動を取ることで、あまり会話が分からなくても映画が理解できるのが凄いのかと思う。

一番驚いたのは、あの大量の猫ちゃんだ。可愛い。普通に水夫のお爺ちゃんにしがみついているし、かなり飼いならされていますね。観ていてとても愉快で良かったと思います。

他にも、お爺さんの刺青やら、ホルマリン漬けの手やら所々闇を感じさせるような設定も多数見受けられる。そこがこの作品が、登場人物の周辺的なもので見ている人に分かるように語らせようとするスタイルを表しているのか。彼がどんな経緯で水夫になったのかどうかを考えさせられる。

主人公の船長さんは、なんか初めは温厚だと思ったのだが、途中、からかってきたジュリエットや老水夫にぶち切れて、彼の部屋にある食器を下に叩きつけるというとんでもない所業を犯す。あれで善人というのが信用できん。なんか、統合失調症なんじゃないかと疑うような行為であったため、あれで大いに好感度が落ちた。

まあ、映画内では本人の性格よりも映画内アクションを重視するために、あんな行動をさせたのかと思うが、ちょっと無理があったような。

他にも、水の中での撮影シーンなども含めて、とても当時としては凝りに凝った演出も見ることができたため、そのようなシーンはとても良かったと思います。他にも町全体を見せるための俯瞰撮影なども映画的でとても良かったです。

ストーリーは本当に3人の人間たちのちょっとした問答やらドタバタ劇みたいなものに終始していました。そのため、全体的には盛り上がりには欠けるのですが、却って温かみが感じられて良かったです。

いずれにしても、見れて良かったです。
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