最近の映画記録、TIFFの4日目にみた「エア」のこと。コンペ出品作品で、ロシア映画。
2時間半の大作で、監督はあのアレクセイ・ゲルマンのジュニア。
第2次大戦時の女性だけの飛行隊を描いていて、ストイックさに好感が持てる。
冒頭は、1942年春のレニングラード包囲戦。
包囲されたレニングラードからの脱出路でもあり補給線でもある「命の道」。
この経路を巡って独ソの航空部隊が競り合っている。
ソ連側の攻撃機IL2はメッサーシュミットより非力で、損耗した航空部隊に新たに女性だけの飛行隊が加わる。
主人公はパイロットのジェーニャ。
飛行隊長は歴戦の女性パイロットのリタ。当然、既存の男ばかりの飛行隊とは色々あり…という導入。
ジェーニャは、敵を撃てず初出撃を終える。
この映画、ヒロイズムは極力排していて、局面を変える戦術などは登場せず、限りない消耗戦を描いている。命の削り合い。
登場する機体は、復元機を持ってきたのか、CGだけではない実機も使ってるようだ。
損耗した飛行隊は、1942年秋にはスターリングラードに転戦。
パルチザンの協力で不時着機を回収したり、撃墜されて地上戦の最中に降下したり。
ジェーニャ役の女優、後半はもう少し貫禄が欲しかった。