【放送事故】

こうした心霊系の放送事故で他を寄せ付けないと考えられるのは、実は日本の昔のテレビ番組だ。

それは、今ではテレビ関係者もなかなか触れることのない、1981年ABC朝日放送の”生き人形”にまつわるワイドショー番組で、いるはずのない男の子がテレビに映り込んだんで多くの視聴者から電話が相次ぎ、テレビ局の回線がパンクしそうになったと言われている。

世の中が不安定になるとオカルト系の番組が流行るというのはよく言われることで、かつての代表格は「エクソシスト」と「オーメン」だ。

それぞれ、アメリカで女性解放運動後に離婚したひとり親家庭の孤独な子供が増えたことや、ウォーターゲート事件など政治不審や、インフレと長引く不況、相対的なアメリカの国力の低下を背景にしていたと考えられている。

この「悪魔と夜ふかし」は、「エクソシスト」に対するオマージュも含んでいて、トークショーの懐かしさとかレトロ感も満載だが、実は現代も相当社会不安が高まっているのだなと改めて考えたりした。

個人的には、昔付き合っていた彼女にねだられたことを「今度ね！」とかわそうとすると、よく「今度と、お化けは出てこないんだ！」と言われたことを思い出したりした。

そうお化けは出てこないのだ。

ただ、この作品の背景には社会不安に繋がる陰謀論も潜んでいるみたいな感じなっていて、トリック暴きをストーリーに取り込んだり、実は、トリックと勝手に思い込んでいたのが、実は実際に悪魔がいた！みたいな終わり方になったと思いきや、いやいや、自己催眠で本人がやっちゃったんじゃない！？とか伏線を回収させないところも実は楽しいんじゃないかと思う。

どうでしょう？

「悪魔と夜更かし」って邦題がサイコーに素敵💓

そして、1977年のアメリカのバラエティーショーのエンタメ気質と、司会者の立ち居振る舞いが何故か懐かしい、笑

「エクソシスト」好きは、嬉しくって震えるよ

リリーちゃんから目が離せない♡

• #ポルカドットマンの人や

70年代、プライムタイムに放送される深夜トーク番組「NIGHT OWLS🦉」に起用されたテレビ司会者ジャック。だが視聴率競争で裏番組に苦戦、“妻の病”という自らの私生活までも切り売りをするが、別のスキャンダルの影響もあってかどうしても勝つ事が出来ない。そんな中、起死回生の最後の手段とばかりに番組が手を出したのが、当時世間で流行の兆しを見せ始めていた“オカルト”。ハロウィンの夜、ジャックは生放送のライブショーで人気低迷の打開を図るのだが…
当時OAされた放送素材のマスターテープ📼が発見された、ファウンドフッテージというテイのモキュメンタリー。
メチャクチャ面白かった‼️
当時の世相やジャックについての事前のフッテージシーンに続き、70年代TVショーの空気感を実にリアルに再現した約1時間枠の放送素材がそのまま流される。CM中にはモノクロームで放送の裏側、出演者・製作者達の本音を映し出し、更にはそこに“不安の時代”70年代を象徴するような“オカルト”の要素も加わって、観ている我々も当時の視聴者のひとりとして「NIGHT OWLS🦉」を追体験し、“世紀の目撃者”となれてしまう、そんな仕掛けの構成が素晴らしいし、面白い。
序盤の説明フッテージシーンから、いろんな伏線が沢山張られているし、映像自体がとてもよく出来ているので要注目。そして、あまり顔馴染みの無い、観たことあるようでやっぱり観たこと無い役者達が揃っていて、そのキャスティングの匙加減が絶妙。終盤、完全に“TVショーの枠”を超えてしまうところがあって、そこは個人的にはあまり好きではなかったけど、最終的にはちゃんと還ってきたので、まぁOK👌という事で。
“悪魔に魂を売った男”のオカルトホラーとしての面白さはもちろん、際限の無い大衆の欲望の受け皿として肥大化していった“メディア”と、消費社会の格好の餌食となっていく“サブカルチャー”をアイロニカルに描いた秀作。

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