此処へは、決して入ってはならない。

ク・テジン監督、脚本、チョ・ユニ主演による韓国製作のホラー。
夫を亡くした主人公が、夫が生前購入していた邸宅「ヌルボムガーデン」に引っ越したところ、巻き起こる奇妙な出来事を描く。
主人公となるソヒをユニ、夫チャンスをホ・ドンウォンが演じているほか、キム・ジュリョン、チョン・インギョム等が登場。
物語は、冒頭若者四人組が、誰も住んでいない邸宅に侵入するシーンでスタートするのだが、この時点で、何かその家にあるだろうというホラー感が上々な滑り出しとなっている。
次にはチャンスの葬儀のシーンとなり、そこでヒステリックに喚き散らす女性が登場するのは、もはや韓国作品のお約束。
以降、チャンスが購入していた邸宅を相続したソヒが、そこに住むこととなるのだが、怪しい影が見えたり、死んだはずのチャンスを目撃したり、はたまた謎の少女や男が登場したりと、次から次へと畳み掛けるように不可解な出来事が巻き起こるため、常にゾワゾワさせてくれる仕上がりとなっている。
クルマ好きの視点からすると、ソヒの姉の愛車が、ヒョンデのSUVであり、日本では未導入のツーソンと思しきものであったのは見逃せないポイント。
何より、本作品の舞台となっているのは、京畿道広州市の「コンジアム精神病院跡地」、朝鮮戦争で死亡した学徒兵の埋葬場所とされる慶尚北道ヨンドク郡の「慶北ヨンドク刺身店」と並び、レストラン経営者の一家に降りかかった不幸な出来事と、いくつもの怪談が語り継がれるとされ、実際に忠清北道堤川市に存在する韓国の三大心霊スポットの一つ、「ヌルボムガーデン」であるとのことから、それだけで、特に韓国内では盛り上がっていたであろうことが想像できた次第。
後半に入るとホラー的な側面が弱められたため、若干失速気味になったかなと感じたことに加え、演出なのかわからないが、映像に時折りガタつきがあったのが気になったものの、事故物件の家を扱ったホラーとして楽しめる仕上がりになっていたとともに、途中からソヒが仲里依紗に見えてきたのに加え、仮に私が住む愛知県で考えるならば、旧伊勢神トンネルや三州園ホテルあたりを舞台とすると盛り上がるであろう一作。

この家から出ていけ。

韓国に実在する「ヌルボムガーデン」という心霊スポットを題材にしたホラー。
新しい要素がまったく感じられない。ホラー映画の教科書に載っている演出を模倣しただけのような作品。『コンジアム』に続く、という宣伝があったものの、『コンジアム』のような映像の工夫や新しさ、スピード感などは、まったくない。家系ホラーとしても『残穢』の1／100も怖くない。
2025年1月25日@MOVIX京都

• #普通のホラー
• #実在の心霊スポット
• #新鮮さに欠ける

個人的にちょっと距離が近いところにある作品。
韓国ホラー。韓国に実在する“とある物件”。

“ヌルボムガーデン”と名付けられた庭のある家。
この“家に潜む何か”系はJホラーでも『呪怨』とか定番のコンテンツ。

先日観たタイのホラーの『バーン・クルア』もそれに近い。

このサムネイルにある通り、綺麗でブランコとかがある素敵な庭がある家を中心に巻き起こる“怨念”ホラー。

そして、そのビジュアルになんか“縄”がある。
とある家族の夫が突如として自殺してしまう、“縄”で。

悲しみに暮れつつ、夫が購入していたその『ヌルボムガーデン』なる家に移り住むことにした妻。

移り住む早々に姉から猛反対されるわ、家を見に行ったら何やら不審な男が不審なことしてるわ、どうにも不信感が募るが、移住を強行。

そして、夫の突然の自死についてもどうにも納得がいかない妻がその真相を探り始めるとその家と、とある人物が関与してそう、みたいなことになるが、それと同時に『ヌルボムガーデン』が彼女に、、、。

韓国のガッツリ系のホラー、久しぶり。『オクス駅お化け』『ワーニング』とか以来、かな。
『破墓／パミョ』もスリラー枠っぽいけどあれも良かった。『憑依』もカンドンウォン、最高。

今年はホラー結構観たというのもあるし、韓国のホラー、実は結構好き。
そして、今回は定番の“家系”。ラーメンみたいだけどそういうジャンルがあるらしい。

とにかくこの家が不気味。
不気味なんだけど、割と手入れされてて、広くてブランコとかもあってなかなか理想的な郊外の広めの家の理想的な庭。
変な目で見なければめちゃくちゃ良いところ。

それが、とんでもないことになってしまう。

少し慣れてきたのはあるけど、韓国は“それ”の出し方が上手い。その辺は日本のJホラーのお家芸だけど、アメリカみたいにバーンッって感じでもなく、沸々と滲み出て来る感じ。

しかも今回は夫の自殺がベースにあるので、その家で、既にこの世にいないはずの夫を見かけたりする。

だから、妻にとっては身近な存在と恐ろしいことになっていくみたいな不気味さ、巻き込まれ方をしていく。

さらにその夫の死の真相について何か知ってる模様の地元の女子学生を突き止めると、何やらそれはそれで生前の夫のあれこれがわかってくる。

『ヌルボムガーデン』が怖いのか、『ヌルボムガーデン』が見せる夫が怖いのか、かつての夫が怖いのか、そもそもその夫は何をこの家に魅せられていたのか、、、そんな奥行きのあるドラマもある。

めちゃくちゃ理想的な家で、こんな物件があるならぜひ購入を検討したいが、やはり“家系”を観ると、“見た目は問題ないどころか素敵な家”ほど躊躇せざるを得なくなる。

そりゃ夫もこんな家でこんなことになったら、そんなことになる、、、のかも知れない。

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