物語は2組のカップルを中心に展開する。一人の青年は写真家の恋人を自殺で亡くしてしまうが、彼女との生前と死後のエピソードが、時間軸をずらす形で物語に織り込まれていく。もう一つの中心になるのがペット関係の店で働く女性と日本料理店で働く男性の関係を描いた物語で、料理中の魚の内臓の中に指輪を偶然見つけたことをきっかけに二人は結婚を計画するが、ハネムーンの直前に彼らの関係は破局を迎える……。本作はチェン・スーチェン、グァン・フー、ニン・ハオといった名だたる監督たちの下で20本以上の映画を撮影してきたベテラン撮影監督のドゥ・ジエの長編監督デビュー作で、脚本、撮影、編集、美術もドゥ自身が担っている。20年初頭にコロナ禍が始まった際に日本で家族と休暇を過ごしていたドゥはそのまま短編小説を日本で書き始め、そのうちの一つを映画化したのが本作だという。東京で大部分が撮影されたチェン・スーチェン監督作『唐人街探偵 東京MISSION』(2021)の主要な制作スタッフの多くが今作にも関わっている。釜山国際映画祭のニューカレンツ部門で初上映された。
同じ俳優である若葉と黒川は、ある映画のオーディションで偶然出会った。最初、彼らは脚本の元に結婚する予定の恋人を演じたが、その後、監督は2人に即興演出をお願いし、現実と演出が重なり、彼らは再…
>>続きを読む「生まれ変わったら、今度こそ、一緒になろうね」。名前も、過去も覚えていない女(小松菜奈)の目が覚める。舞台は佐渡島。鉱山で清掃の仕事をするキイ(大竹しのぶ)は施設内で倒れている彼女を発見し…
>>続きを読む日本海の沖合にぽっかりと浮かぶ山形県唯一の有人離島——飛島(とびしま)。酒田港から定期船で75分、島の面積は2.75km2。本土を望めば雄大な鳥海山、豊かな自然をたたえた島は、その全域が国…
>>続きを読む愛したホスト・隼人を刺し殺そうとした過去を持つ女・沙苗。 事件から6年の時が経ち、出所した沙苗は林業に従事する健太とお見合いで出会い、結婚する。 健太は沙苗の過去を知り、受け入れた上で結婚…
>>続きを読む登場人物、男と女。逃げても逃げても日常はやってくる 帰宅した恋人の和真の様子がおかしいことに気づいた彩乃。彼は、車を乗り捨て洗濯を始め、何が起きたかは全く話さない。翌朝家に尋ねてきたのは……
>>続きを読む東京から来た青年・工藤は自然豊かな山里の「祖谷」で、自給自足生活を始めようとしていた。ところが、一見平和な村では、地元の土建業者と自然保護団体との対立や、鹿や猿から畑を守ろうとする人間と獣…
>>続きを読む人生に失望し、自分の命を絶つ為、自殺の名所として有名な富士の樹海にやってきたアメリカ人男性アーサー(マシュー・マコノヒー)。 森林の奥地までたどり着くものの、同じ目的でその場所を訪れていた…
>>続きを読む