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シックス・センスのMOCOのレビュー・感想・評価

シックス・センス(1999年製作の映画)
4.5
「僕の話を聞いて、
死んだ人が見えるんだ。
普通に歩いてる。
死んだ人はお互いには見えない、見たいものだけが見えるんだ。

 死んだ人はしょっちゅう出てきて、どこにでもいる・・・。

 彼らがいると寒気がする。」


 コール(ハーレイ・ジョエル・オスメント)から「死んだ人が見える」と打ち明けられ、コールは精神分裂と判断するマルコム(ブルース・ウィリス)ですが、やがてコールのもとに幽霊がやって来ることに気が付き「幽霊は助けを求めて、君に会いに来る。だから怖がらずに、話を聞いてあげるんだ」とコールを諭します。
 この映画の肝はこの言葉にあります。コールは霊を呼び寄せてしまう力があるのです。

 恐怖を克服して、幽霊と会話し始めるコール。そしてその成果が現れはじめます。

 死んだ女の子の願いを聞いて、バスに乗り葬儀に出かけるお話は衝撃的で、コールが逞しくなる事件になります。

 レビューのために久々見直しました。

 コールの不思議な能力に気が付いた霊がコールに助けを求めてやって来るとわかって観れば、オカルト嫌いの方もきっとラストまで観ることができます。
 
 この映画のあっと驚くラストシーンは監督・脚本のM・ナイト・シャマランの発想ではなく、すでに1962年の「恐怖の足跡」で使われており、シャマランも参考にしていると思われています。

 アメリカのドル箱アクション俳優中でもジョン・ウエイン、アーノルド・シュワルツェネッガー、ブルース・ウィリスはどうしても大根役者感が強い俳優です。アーノルド・シュワルツェネッガーは元々ボディービルダーで役者を志していた訳ではないので仕方ないのでしょうが、娘(長女)に「お父さんの演技は下手」と言われるほどの役者ぶりで、失礼ながらデビュー当時は「筋肉馬鹿」って思っていました。
 ジョン・ウエイン、ブルース・ウィリスは人と会話する時にこんな表情する?こんな遠くを見るような視線する?って思いながらの鑑賞になってしまうのが残念な俳優です。アクション映画の演技はワンパターン、どの映画に出ても同じ人に見えてきます。
 この映画のブルース・ウィリスも時々「誰と話しているの?」という視線で演技しているのですが、監督はそういう演技に目をつけていたのかもしれません。ブルース・ウィリスのそんな演技がこの映画にはもってこいなのかもしれません。

「6センス」は、観ていない人はオチを知る前に見るべき映画です。

「幽霊は助けを求めて、君に会いに来る・・・」コールはあることをきっかけに、その意味に気がつくのです。
 コールは霊を呼び寄せてしまう力があるのです。
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