1話『YUI』 ごくありふれた⽇常を送っているように⾒える、吉⽥家。しかし⺟親の梨恵が作った朝⾷に⼿をつけるのは、息⼦の優輝だけ。娘の由依は梨恵の何気ない⼀⾔に腹を⽴てて⾷卓から離れ、⽗親の雅史にいたっては朝⾷に⾒向きもせず会社へ向かう。そんなある⽇、優等⽣だったはずの優輝がペンキまみれで学校から帰宅し、そのまま部屋に引きこもるように。やがて、なんとか家族関係を良くしようとしていた梨恵も思わぬ⽅向へ壊れていく。 2話『MONOS』 ⼈類の⽕星移住計画のニュースを聞き、⼤喜びで運転する⼭⽥恵⼀。⼀⽅、助⼿席の吉⽥由依は「うちの話も聞いてや」と妊娠を告げようとするが話を聞こうとせず恵⼀の態度に不満いっぱい。「家に帰ったら聞いたるわ」と⾔う恵⼀に、由依が約束のキスをせがんだそのとき、“なにか”を轢いて死なせてしまう。そこに横たわっていたのは、⾒たことがない姿をした⽣物。恵⼀はそれが数億円の価値を持つUMA(未確認⽣物)だと確信し、「MONOS」と名付けて⾃宅へ持ち帰る。妊娠の話を聞いてくれない恵⼀に怒った由依はアパートを⾶び出し、彼を追った恵⼀は事故で死亡する。後に由依は⼥の⾚ん坊を出産し...。 3話『UMI』 とある⼩さな町の中学校に 1 年間、赴任することになった国語教師の⾵間隼也。そんな彼は、⼀つの不安を抱えていた。その理由は、なんらかの事情で失声症になり、⾔葉を話せなくなってしまった学⽣・中江⽻美の個別指導を任されたこと。当初は、普段とは違ったコミュニケーションの取り⽅に⼾惑う⾵間だったが、筆談を通して⽻美の気持ちが理解できるように。⼀⽅、⽻美も閉ざしていた⼼が少しずつほぐれていく。しかし、⾵間は婚約者の家業を継ぐため町を去ることが決まっていた。