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プロジェクト・ヘイル・メアリー

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プロジェクト・ヘイル・メアリー

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プロジェクト・ヘイル・メアリーの作品紹介

プロジェクト・ヘイル・メアリーのあらすじ

未知の原因によって太陽エネルギーが奪われる異常事態が発生。このままでは地球の気温は低下し、全生命は滅亡する。この絶望的な危機を救う鍵が、11.9光年先の宇宙にあると突き止めた人類は、一縷の望みをかけて宇宙船を建造。中学校の科学教師グレースを送り込む。彼は知識を武器に、“イチかバチか”のミッション<プロジェクト・ヘイル・メアリー>に立ち向かうことになる。 宇宙の果て、極限の孤独のなかで、グレースが出会ったのは、同じく母星を救うためにひとり奮闘する異星人ロッキーだった。姿形、言葉も違う二人が、科学を共通言語に挑む、宇宙最大の難題。やがて育まれる種族を超えた友情の先で、二人が辿り着いた答えとは――。

プロジェクト・ヘイル・メアリーの監督

フィル・ロード

クリストファー・ミラー

原題
Project Hail Mary
公式サイト
https://projecthm.movie/
製作年
2026年
製作国・地域
アメリカ
上映時間
156分
ジャンル
SF
配給会社
ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

『プロジェクト・ヘイル・メアリー』に投稿された感想・評価

健一
4.0
AI より ALIEN。




大ベストセラー小説の映画化だそうで。
予告編観て『なんか「オデッセイ」っぽいな。』
なんて思っていたら 同じアンディ・ウィアーが原作者なんだと。😅
メアリーという女性の物語かと最初は感じたが
『ヘイル・メアリー』とは『イチか バチか』とか
『神頼み』のような意味らしい。🤔

Amazon・MGMが製作したSF大作。
またまた日米同時公開される本作!🇯🇵🇺🇸
アメリカでは大ヒットしそうな雰囲気。
果たして洋画低迷が続く我が国 日本では・・・


さて本作 ⚠️ネタバレあり⚠️


燃え上がるような感動は無かったし 大号泣するような熱いシーンがあるワケではなかったが 156分の長尺が
あっという間 だったのは確か。

ライアン・ゴズリングとザンドラ・ヒュラーのキャスティングに大いに助けられている。
ライアンは『宇宙に出た臆病でお調子者な中学教師』という人物を完璧に演じ切る。
誰もが彼のミッションを応援したくなる。

「落下の解剖学」と「関心領域」の2作で一躍 世界的に大スターになった東ドイツ出身のザンドラ・ヒュラーは本作がハリウッドデビュー作になるのかな?
彼女も見事な存在感。プロジェクトチームのリーダーとして凛として現場を張る一方で『カラオケ』での歌声もなかなかでした😅

そしてなんといっても ロッキー!
この愛くるしいエイリアンから目が離せなくなる。
フォルムもいかにも『異星人』らしくてすごくリアル。
もし、ホントにこの世にエイリアンがいるとしたら
あんな感じなんだろうね!👽
ライアン演じる人間グレースとエイリアンのロッキーとのやりとりが本作最大の見どころ。
最後のミッションは大興奮でしたが、それ以上に言葉の意味を分かち合ったり グータッチをしたり ハグをしたりと。
随所でのコミュニケーションの数々に心奪われる。

しかし・・・

宇宙に旅立つ前の地球でのシーンと宇宙でひとりぼっちになるシーン、そしてロッキーと悪戦苦闘するアクションシーンを上手く交差させ156分の長尺を飽きさせない構成と編集はホントにお見事だったのだが、
題材が題材なだけにもう少し「E.T.」や「ナビゲイター」などの80年代のSF作品にオマージュを捧げるような
ノスタルジックな演出があってもよかったような。

とは言え・・・

少しも飽きることなく見入ってしまったのは確か!
あのラストは原作通りだったのかな?

本作観た後にまた「オデッセイ」を見返してみたくなった。

ロッキーーーーーーーー‼️

エイドリアーーーーーン‼️

スタローン主演のアカデミー賞受賞作
「ロッキー」は抑えといてね!😅

1 + 1 は 神頼み(ヘイル・メアリー)

ひとりぼっちの地球人と

ひとりぼっちの異星人。

この 奇妙な 『足し算』は

きっとあなたを あたたかく する。


2026年 3月20日㊗️ 公開初日 8:05〜
グランドシネマサンシャイン池袋screen 12
IMAX レーザーGT
💺542席
客入り 満席 👏(恐らく😅)

公開初日が 祝日㊗️&三連休の初日‼️
覚悟はしていたが・・・
オンラインチケットは争奪戦でした。
全然繋がらなくて😰
ゲットするまでに15分はかかったよ。

早朝上映にも関わらず満席‼️🤭
昔は混雑した映画館は嫌だったのに今では嬉しくなる😭
しかし。
上映終了後、劇場(12F)から外に出るまでに20分以上かかった😰
(あらすじはfilmarksを見てください。)

宇宙が美しい・・・ポスターの緑とオレンジの惑星🪐に惹かれて鑑賞。

IMAXで見たかった🌏のに、コナンの映画がヘビー・ローテーションで始まった週からIMAXが 無くなってしまった・・・・

💮
・未知との遭遇の高揚感🚀

・孤独と使命の重圧

・異星間の温かい友情🪨

・🌏人類存続を賭けた決断と清々しい結末。

人間の内面も見つめる切ないヒューマン・ドラマ。

記憶を消して今度はIMAXで見たい!

字幕 アンゼたかし
ゆき
4.0
#2026-023🧑‍🚀👎┏🪨

Stratt:This mission is what you Americans would call a long shot.
(この作戦はアメリカで言うところの望みの薄い賭け[Long Shot]です。)

Grace:Hail Mary, I get it now.
(要するに神頼み[Hail Mary]ね、なるほど。)


【トリビア(ネタバレなし・原作言及なし)】

・本作は2026年3月20日にアメリカで公開された、Amazon MGM Studios、Lord Miller Productions、Pascal Pictures、The Kennedy/Marshall Companyが制作、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント配給のアメリカ映画である。日本での公開も2026年3月20日で、日米同時公開となった。

・本作はAndy Weir著の2021年出版の小説「Project Hail Mary」を原作としている。原作は世界累計発行部数1000万部を突破したベストセラーである。日本でも早川書房から出版され累計発行部数75万部を超えている。

・本作の主演であるRyan Goslingは、プロデューサーも兼務している。
 原作小説が出版される前の段階で、著者のAndy WeirからRyan Goslingに原稿が送られ、主演とプロデューサーをやって欲しいと依頼された。原稿を読んだGoslingはその面白さにオファーを了承した。

・本作のプロデューサーの1人は、2017年から続くTom Holland版の映画「スパイダーマン」シリーズや、2017年の映画「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」をプロデュースしたAmy Pascalである。
 Amy Pascalは本作の主演・プロデューサーであるRyan Goslingから本作の共同プロデュースをオファーされて承諾した。

・本作の映画化権は原作小説が出版される前に獲得されていた。
 原作小説が出版される前の段階で、Andy Weirのエージェンシーを通してスタジオや制作会社に映画化権が売りに出された。またこの映画化権には主演兼プロデューサーとしてRyan Goslingが参加することがセットになっていた。
 Ryan Goslingはもちろんのこと、Andy Weirの2011年の小説が原作の2015年の映画「オデッセイ」が成功していたことから、激しい争奪戦となった。最終的にはMetro-Goldwyn-Mayer Studiosが優先交渉権を得て、映画化権を獲得した。このMetro-Goldwyn-Mayer Studiosが2022年にAmazonに買収され、本作の制作会社であるAmazon MGM Studiosとなった。
 なお映画化権獲得の具体的な金額は公開されていないが、Variety誌によると300万ドル(当時の日本円にしておよそ3億2000万円)は超えていると予測されている。

・本作の監督は2014年の映画「LEGOムービー」の監督や、2018年の映画「スパイダーマン:スパイダーバース」の脚本を手がけたPhil LordとChristopher Millerである。
 2人は本作の主演兼プロデューサーであるRyan Goslingと共同プロデューサーであるAmy Pascalから制作会社へ強く推薦されたことを受け、監督のオファーを承諾した。

・本作の脚本はAndy Weir原作の2015年の映画「オデッセイ」でも脚本を手がけたDrew Goddardが務めている。
 当時、Goddardは別プロジェクトに参加しており本作への参画は困難と見られていた。しかし原作者のWeir、主演兼プロデューサーのRyan Gosling、監督のPhil LordおよびChristopher Millerの間で「脚本はGoddard以外に考えられない」との認識が一致。最終的に、彼のスケジュールが確保できるまで待つ判断をした。

・本作の音楽は2018年の映画「スパイダーマン:スパイダーバース」を手がけたDaniel Pemberton が手掛けた。

・本作の音楽制作では、監督のPhil LordとChristopher Millerから「打楽器だけで作れないか」という極端な提案があった。
 しかしDaniel Pembertonはこれをそのまま採用するのではなく、発想として取り入れ、最終的にはオーケストラや電子音も融合させたハイブリッドなスコアに仕上げている。

・本作の予算はおよそ2億ドル(当時の日本円でおよそ300億円)であり、Amazon MGM Studiosが手掛ける実写映画として当時最大規模の一つである。

・本作のタイトルにもある「Hail Mary」とは、神に祈るしかないぐらい絶体絶命の中での一発逆転の賭けを指す慣用句である。
 アメリカンフットボールにおいて負けているチームが試合終了直前に投げるロングパスのことを「Hail Mary Pass」と呼ぶのが由来で、アメリカでは一般的に使われている。元々はキリスト教における聖母マリアへの祈りの言葉(ラテン語「Ave Maria」の英語表記)である。
 なお成功率が低いという意味の慣用句として「Long Shot」という言葉もあるが、Long Shotは可能性は低いがゼロではないというニュアンスで、Hail Maryはもうダメで元々だがやるしかないというニュアンスである。

・本作の製作スケジュールは2019年末より発生したCOVID-19のパンデミックにより何度も変更された。
 製作当初より参加していた主演のRyan Goslingも本作の製作自体ができるのか分からず、まさに「Hail Mary」だったと語っている。しかしそんな状況の中で本作はまさに希望であり、野心的な仕事の一つだったとも語っている。

・本作の映像は、カメラのレンズを横にして縦を押しつぶして撮影して、それを縦に伸ばすことで制作された。
 これは撮影監督であるGreig Fraserのアイディアである。具体的にはARRI ALEXA 65という高性能なカメラを使い、レンズを90度回転して装着した。そして通常レンズは横が長く縦が短いため、映像の縦方向を圧縮することで通常のレンズのような縦横比で撮影した。その後縦方向に伸ばすことでIMAXのサイズに合わせた。
 その結果、IMAXカメラでないにも関わらずIMAXの比率でも画質が落ちず、加えて光が縦に伸びたり、背景のピン度が独特になるなど特徴的な映像となっている。

・本作はNeil deGrasse Tyson テストに合格している。
 Neil deGrasse Tysonとはアメリカの天体学者である。科学ドキュメンタリー番組「Cosmos: A Spacetime Odyssey」の司会を務めるなどメディアにも数多く登場し、誰にでもわかるように科学を解説する事で有名な人物である。
 彼は映画やドラマを鑑賞した際に、その中の科学描写がどれほど現実の科学に忠実であるかを非公式に評価し自身のSNS等で語っている。これが「Neil deGrasse Tyson テスト」と呼ばれており、その厳しい目をクリアすることが、科学的に信頼できる作品である指標の1つとされている。
 本作の監督でおるPhil LordとChristopher Millerによると、ニューヨークプレミアにおいて本作を鑑賞したNeil deGrasse Tysonは、科学描写について高く評価し、合格と言える内容であると認めた。

・本作は約2時間36分の長編映画であるが、初期段階では約6~7時間に及ぶバージョンが存在した。これは編集者のJoel Negronが制作したEditor's cut(撮影された素材をもとに構成された初期編集版)によるものである。
 その後、本作は試写用に約3時間45分まで短縮され、監督のPhil LordとChristopher Millerが映画監督の友人たちに披露した。この際に最も多く寄せられた指摘は「まだ長すぎる」というものであった。


⚠️以下トリビア(ネタバレあり・原作言及なし)⚠️






























Ryland Grace:Uh, am I expendable?
(あー、僕って使い捨てなの?)

Ryland Grace:Is that why you want me?
(だから僕にやらせたいの?)

Eva Stratt:That’s not the only reason.
(それだけが理由じゃないわ。)

Ryland Grace:It almost like… you don’t care if I die.
(なんだか…僕が死のうが知ったこちゃないって感じがするけど。)

Eva Stratt:………
(………)

Ryland Grace:Hold on. Do we have to talk about it?
(待って。そんなに話し合う必要があるの?)

Eva Stratt:Uh, The consensus here is that it would be preferable if you did not die.
(えー、あなたが死なない方が望ましい、というのがここでの総意です。)

Ryland Grace:…Thanks guys.
(…ありがとう皆さん。)


【トリビア(ネタバレあり・原作言及なし)】

・本作公開当時、NASAの宇宙船Artemis IIが月を周回するミッションが進んでいた。本作はArtemis IIを様々な形で応援した。
 まずArtemis IIの宇宙飛行士が発進に向けて検疫隔離中、家族と公開前の本作を観ることができるようにプライベート上映が行われた。またRockyがArtemis IIを応援する動画がSNSなどで公開された。
 またNASAのJohnson宇宙センターもArtemis IIとの通信において、Rockyの象徴的な台詞「Amaze,Amaze,Amaze.」と発言している。

・主演のRyan Goslingは、本作の数々のインタビューでRyan Gosling自身が実際に宇宙に行くという話になるたび「僕は宇宙に行かない。行きたくない。」と回答している。

・本作では、原作での数式を用いた推理や説明などの一部が視覚的な描写や閃きなどで簡略化/短縮化されている。

・本作はRyland Graceは持ち前の科学知識を使用してさまざまなタイミングで計算を行なっている。この計算式は本作の原作者であるAndy Weirによるものである。

・本作中、Ryland Graceは眼鏡を掛けている。これはRyland Grace役のRyan Goslingの娘のアイディアである。

・本作中、Ryland Graceは眼鏡を掛けているが、時々片耳だけに引っ掛けて外している時がある。これはRyland Grace役のRyan Goslingのアイディアである。
 普段眼鏡をかけていないRyan Goslingは、眼鏡を外している時には片耳だけに掛けておくものなのだと勘違いしていた。撮影の途中で監督であるPhil Lordから指摘されて、彼は普通の人はそんなことしないことを知った。片耳だけにかけるのはやめようとしたが、すでに2週間分撮影していたため、最後まで続ける必要があった。

・Ryland Graceは、左手首にタトゥーがある。

・本作においてRyland Graceは様々な科学をモチーフにしたTシャツを着ている。これは1985年の映画「天才アカデミー」において、Chris Knightが様々なTシャツを着ていることへのオマージュである。

・本作においてRyland Graceは様々な科学をモチーフにしたTシャツを着ている。このTシャツのデザインは本作の監督であるChristopher Millerの息子が持っている同様のTシャツに着想を得て作成された。またRyland Grace役のRyan Goslingや衣装チームもアイディアを出して作成されたものもある。

・本作においてRyland Graceはニットのカーディガンを着ている。これはMary Maximのカーディガンを元に製作された。
 衣装デザイナーのGlyn DillonがイギリスのロンドンのMildmay Vintage Fayre(日曜のヴィンテージ市場)において偶然発見した。値段は90ユーロ(当時の日本円で約2万円)だった。偶然にもその日の午後からRyland Grace役のRyan Goslingの衣装合わせが予定されていたため、写真を共同デザイナーのDavid Crossmanに送りRyan Goslingに見せた。するとGoslingもとても気に入り採用が決まった。
 ただし元のカーディガンは狼柄と血の足跡という攻撃的なデザインであったため、小学校の教師らしく、キツネ柄とグレーの足跡に変更し、本作で出て来るカーディガンとなった。しかし衣装スタッフはそこから撮影用に5着製作しなくてはならなかった。
 なお本作での登場により、Mary Maximからキツネ柄のカーディガンの作成キットが販売されたところ(Mary Maximは作成キット販売専門店)即完売となった。
さらに元となるMary Maximのカーディガンにプレミアが付いている。

・本作の監督であるPhil LordとChristopher Millerは、SF映画というと形式的で冷たいイメージがあるため、本作はリアルでありながらも暖かな作品にしたいと考えて製作した。

・本作の楽曲は、イギリスにあるAbbey Road Studiosで収録された。同スタジオは「Beatles」等の有名なアーティストが使用していた。

・Stratt役のSandra Hüllerは、人類の命運を預かるリーダーであるStrattを演じるにあたり、主に3人の人物を参考にした。
 1人目は、ついていきたくなるリーダー像として、ドイツ初の女性首相であるAngela Merkelを参考にした。なおSandra Hüllerはドイツ出身である。
 2人目は1993年の海外ドラマ「Xファイル」において主役の1人として、プロの女性科学者というキャラクターを確立した、Dana Scullyである。
 3人目は1995年の映画「セブン」において主役のDavid Millsのパートナーであり、感情をあまり表に出さず、静かな存在感でDavidを導く老刑事William Somersetである。

・本作の主な舞台となるヘイルメアリー号の内部は全てセットが作られている。その中には本物の宇宙船や戦闘機などの部品も使われている。
 また垂直(遠心機モードではないとき)と水平(遠心機モードの時)のシーンがあるが、そのシーンごとにセットを分解して水平と垂直を組み直して撮影している。

・本作の撮影では、クロマキー合成用の背景としてのグリーンバックやブルーバックが一切使われていない。
 撮影では巨大なLEDスクリーンに背景の映像を流すThe Volumeという技術を使用しており、そのため人物や物への光の反射や写り込みなどをリアルなものに近づけることが実現できている。例えば宇宙服のバイザーなどは光を反射しやすいため、バイザーなしで撮影してからバイザーのみVFXを追加するというのが一般的であるが、本作ではバイザーありで撮影している。
 ただし、VFXを使っていないというわけではなく、無重力シーンのワイヤー削除なども含めて合計2018箇所で使用されている。

・本作撮影時、Rockyは主に人形を使って撮影している。
 これはRyland Grace役のRyan GoslingがRockyの存在を感じながら演技できるようにという監督であるPhil LordとChristopher Millerによるこだわりである。部分的にはアニマトロニクスが使われており、さらに難しいシーンや全体的な補正にはCGIが使用されている。

・本作の撮影においてRocky人形を操演していたのはJames Ortizを中心とした操演チームであるが、同時にRockyの声も担当した。
 James Ortizは人形操演のプロであり、Rocky人形の操演者として人形の製作から本作に携わっていた。また演技についても監督であるPhil LordとChristopher Millerから意見を求められるなど、単なる操演者としてだけではなく演者として参加している。
 声はとりあえずOrtizで録り、のちに著名な俳優がアフレコすると考えられていたが、試写でOrtizの声を聴いた監督であるPhil LordとChristopher Millerは、改善の余地がないと絶賛してそのまま使われることとなった。

・Rocky人形の操作方法には、日本の文楽が参考にされた。
 文楽とは日本の伝統的な人形劇であり、三味線と語り(太夫)に合わせて人形を演じる舞台芸術である。人形の操作は3人で行い、主遣いが頭部と右手、左遣いが左手、足遣いが足を担当する。
 Rockyの声と操演を担当したJames Ortizによると、Rockyの人形の制作過程において文楽を参考に複数人で操作できるRocky人形を制作した。その人形は文楽を参考にしたことから「Bun-Rocky」と呼ばれた。最終的に撮影で使用したRockyの人形はJames Ortizを中心とした5〜6人で操演された。

・本作の撮影においてRocky人形を操演していたのはJames Ortizを中心とした操演チームである。Ryland Grace役のRyan GoslingによるとJames Ortizを含めたスタッフ5〜6人は忍者のような格好で巧みにRockyを動かしており、その様はまさに芸術的であったと振り返っている。

・本作においてRockyがRyland Graceに質問をする時「〜, question?(〜、質問?)」と特徴的な英語訳をされている。この時Rockyはいずれかの足で、床や壁を2回叩いている。

・本作撮影の合間、Ryland Grace役のRyan GoslingとRocky役のJames Ortizは昼食を共にしバットマンの話で盛り上がった。James OrtizはRyan Goslingに1995年の映画「バットマン・フォーエヴァー」がいかに素晴らしいかを熱く語り続けた。
 撮影最終日、James Ortizが監督の部屋に呼び出されるとそこにはRyan Goslingがおり、「バットマン・フォーエヴァー」のスタッフトレーナーをプレゼントしてくれた。

・本作序盤、ペドロヴァラインを形成する生物としてアストロファージが登場する。名前は星(astro)を食べるもの(phage)から命名されている。

・本作の撮影において、Ryland Grace役のRyan GoslingはStratt役のSandra Hüllerはとても楽しい人だったと振り返っている。最初に2人一緒に撮影したのは駐車場を横切るシーンであった。その際にスタッフからは「あの自転車のところまで2人で歩いてください」と伝えられなが、撮影が始まる直前にSandra Hüllerが「I’ll race you to the bike.(自転車まで競走よ。)」とRyan Goslingに提案した。結果2人は本当に競走した。もちろん本編に使用されることは無かった。

・本作のエンドクレジットでは、壮大な天体映像が映される。これはオーストラリアのアマチュア天文学者Rod Prazeresが数百時間をかけて望遠鏡で撮影した本物の深宇宙の映像である。距離としては、800〜5000光年先の映像(つまり縄文時代に発せられた光!)である。色を強調したり星を除去しているが、CGやAIではない本物の映像となっている。
 ちなみに本作においてRyland Graceが行ったタウ・セチは11.9光年先である。

・本作冒頭、Ryland Graceがスマートフォンでニュースを見ているシーンがある。このニュースで司会をしている男性はRockyの声と操演を行っているJames Ortizである。

・本作序盤、StrattがRyland Graceの教室にやって来てアストロファージの分析を依頼するシーンがある。この教室のホワイトボードに描かれている胴体が丸い犬は「Balloon Dog」と呼ばれるキャラクターである。
 これは監督のChristopher Miller が通っていたLakeside Schoolの数学教師Tom Ronaが、授業用の問題や教材の中で使用したキャラクターである。Christopher Millerは本作の中で彼への敬意とともに、世界中の人々に影響を与える教師たち全体へのリスペクトを込めて、ささやかな形でオマージュを盛り込んだ。

・本作序盤、StrattがRyland Graceの教室にやって来てアストロファージの分析を依頼するシーンがある。このシーンにおいて、なぜRyland Graceに依頼するのかの経緯の詳細が省略されている。
 まず、Strattが言うようにGoldilocks zone(正式名称はHabitable zone、生命居住可能領域)という天文学的に定義された領域がある。1953年にドイツの医学者Hubertus Strugholdが提唱した概念であり、名前の通り生命が居住(進化)できる領域の条件を定義したものである。Goldilocks zoneの定義の1つとして「水が液体として存在できる温度であること」というものがある。これは「生命には基本的に水が必要である」という水基盤仮説を前提としている。太陽系で言えば、金星は太陽と近すぎて水は蒸発してしまい、火星は太陽と離れているため水が氷になってしまう。そのため金星と火星はGoldilocks zoneではない(=生命がいない)ということとなる。
 この水基盤仮説を前提としたGoldilocks zoneの定義に対して、Ryland Graceは、あくまで太陽系だけであてはまる定義であり、他の惑星では必ずしも水が必要とは限らないと考え、「An Analysis Of Water Based Assumptions and Recalibrations of Expectations for Evolutionary Models(水基盤仮説の分析と進化モデル期待論の再検討)」という論文を発表し、結果的に学界を追われることになった。
 そして本作では、太陽から金星にかけてペドロヴァ・ラインという事象が発生しそれが生物であるという可能性が出てきた。生物である場合、既存のGoldilocks zoneの定義は誤っている事となる。同時にRyland Graceの説が正しかった事が証明され、彼がこの分野の第一人者という事になる。
 以上のような経緯から、Strattはこの状況においてRyland Graceがアストロファージを調査する事がもっとも解決に近いと判断したと考えられる。

・本作序盤、Ryland Graceはヘイルメアリー号で孤独に過ごす。ヘイルメアリー号の撮影は時系列順に行われた。そのためRyland Grace役のRyan Goslingは100日間ほど共演者がいない状態で撮影を行った。

・本作序盤、Ryland Graceが女性に模したモップと踊っているシーンがある。これはRyland Grace役のRyan Goslingが100日間ほど共演者がいない状態で撮影を行った結果作られたキャラクターである。
 Ryan Goslingは100日間ほどの間、1人で撮影していた孤独感から、スタッフに話し相手を作って欲しいと依頼した。そこで監督のPhil LordとChristopher Millerを含めたスタッフたちはセットにあったモップに衣装を着せたキャラクターを作りMoppy Ringwald(アメリカの女優Molly Ringwaldのもじり)と名付けた。
 Ryan Goslingは撮影の合間にMoppyを演技の練習相手にしたりして現場の雰囲気を和らげた。

・本作序盤、ヘイルメアリー号の中が無重力となった際にRyland Graceが無重力に悪戦苦闘するシーンがある。撮影ではワイヤーを使って無重力を表現していた。その撮影には本物の宇宙飛行士がいたためそのシーンを見てもらったところ「まさにこんな感じ」とお墨付きをもらった。

・本作の序盤、Ryland Graceがアストロファージを初めて扱うシーンにおいて、Strattは部屋がアルゴンガスで満たされていると発言している。
 アルゴンは希ガスの1つで化学的に極めて安定しており、他の物質とほとんど反応しない。この性質のため、アストロファージのように反応性が高い可能性のある物質を扱う実験室では、酸素や水分による干渉を避けるために適切な対応と言える。
 またStrattが指摘する通り、部屋全体が純粋なアルゴンガスで満たされているため、万一防護服に穴が開くと、部屋内のアルゴンガスが防護服内へ流入し一気に酸素濃度が低下する。これにより気付く暇もなく窒息する危険性がある。

・本作の序盤、Ryland Graceがアストロファージの繁殖方法を世界中の科学者たちの前で説明するシーンがある。このシーンで説明の最後に言う「Whoomp! There it is!」は、ヒップホップ/ラップデュオであるTag Teamの1993年の曲「Whoomp! (There It Is)」のサビ部分のモノマネである。意味としては「ほら来た!」という意味合いで、重い状況に似つかわしくない軽いテンションの発言となっている。
 なおこれはRyland Grace役のRyan Goslingのアドリブである。

・本作序盤、Ryland GraceがBlipA(Rockyの宇宙船)から送られた物質をキャッチするシーンがある。このシーンはワイヤーで吊るされたRyland Grace役のRyan Goslingが、放り投げられた物質をキャッチするという形で撮影された。ワイヤーは3人かがりで操作されたものの何度も何度も失敗し、成功した時には全員大興奮だった。スタッフも「この撮影がまさにHail Maryだ」と語っている。

・本作序盤、Ryland GraceがBlipA(Rockyの宇宙船)から送られた物質をバーコードリーダーのようなもので調べるとキセノンと表示され、機械が故障していると思うシーンがある。
 この時使っていた機械はX線分光装置であり、スキャンした物質の成分を表示させることができる。Graceが故障と思った理由は、キセノンは希ガスの1つで科学的に非常に安定した物質であり、他の物質と結びつかない気体であるためである。固体をスキャンしてキセノンと表示されることは通常あり得ず、温度がマイナス112度まで下がっていない限り、そのような結果は考えられない。
 Rockyと邂逅したのち、このキセノンが固体化した物質をキセノナイトとGraceは命名している(誰もぼくを止めることはできない)。上述の通り現実の科学では存在しない架空の物質である。

・本作序盤、Ryland GraceがBlipA(Rockyの宇宙船)から送られた物質を開けようとした時に「Righty tighty, lefty loosey.(右で締まって、左で緩む。)」と言っている。これは英語圏における、ネジやフタの回し方の覚え方の語呂である。

・本作序盤、ヘイルメアリー号とBlipA(Rockyの宇宙船)の間に通路が作られる。この通路は大規模な実物のセットである。
 セットは全長約21メートルに及び、内部には発光パネルなどの照明があらかじめ組み込まれている。そのため複数のライトを順番に制御することで太陽光が移動しているように見せたり、シーンによって色や明るさを変化させたりする事ができるようになっている。

・本作序盤、RockyはキセノナイトでRyland Graceの人形を作る。
 本作の公式サイトではこの人形の3Dモデルデータがダウンロードできるようになっている(2026/3/21現在)

・本作序盤、Ryland GraceRockyにメジャーを渡すために壁の明け渡し口に入れるシーンで受け渡し口内が熱くアンモニア臭がする描写がある。
 これはEridianであるRockyの生活できる環境は大気がアンモニアであるためである。

・本作序盤、Ryland GraceがRockyとの意思疎通のためにメジャーを渡すが、Rockyは理解ができず遊び始めてしまう。
 これはRockyは視覚を持たないことから、メジャーの目盛に印刷された長さの数値を読み取ることが出来なかったため。
 時計も同様に時計盤に印刷されているもののため認識することができなかった。そのためGraceは時計の表面に立体的な数字をつけることで、Rockyがエコロケーションによる聴覚で認識できるようにした。

・本作序盤、Ryland GraceはRockyのパートナーの名前をAdrianと訳す。
 これは1976年の映画「ロッキー」に登場するRocky Balboaの恋人Adrian Penninoにちなんでいる。

・本作中盤、Ryland Graceが着ているフライトスーツには胸元に金色の羽の刺繍がされている。これは実際にNASAの宇宙飛行ミッションに参加する民間職員であることを表すバッジである。ただし本来は宇宙飛行ミッションに行く段階では銀色のバッジであり、ミッションが完了し帰還した後に、金色のバッジとなる。
 つまり、この時点でRyland Graceを含んだクルーは全員地球に戻れないことを意味している。

・本作中盤、Ryland GraceはRockyの発言を英語に自動翻訳し音声出力するツール作っている。複数の音声候補を切り替える際、その一つとしてMeryl Streepに似せた合成音声が出てくる。これはMeryl Streep本人の声である。
 このシーンの制作時、様々な音声のアイディアが浮かんだ中、監督であるPhil LordとChristopher Millerが「Meryl Streepがいいんじゃないか」と思いついた。そして合成音声ではなく本当のMeryl Streepでないと意味がないと考え、2017年の映画「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」などで一緒に仕事をしたことがある本作のプロデューサーの1人であるAmy Pascalを通じてMeryl Streepにオファーしたところ、快く承諾されカメオ出演が決まった。

・本作中盤、Rockyがヘイルメアリー号に乗り込んでくるシーンがある。このシーンの撮影では、キセノナイトのボールに取っ手をつけて転がせるようにして、Rocky役のJames Ortizが転がしながら台詞を言うという形で行われた。

・本作中盤、Rockyがヘイルメアリー号に乗り込んでくるシーンがある。この時船内を歩き回るRockyに対してRyland Graceが「My hand is up!」と言いRockyを落ち着かせようとしている。
 「My hand is up!」は直訳では「手を挙げている!」となるが、アメリカの小学校教師がよくやる生徒を静かにさせる合図である。先生が手を挙げると、生徒も手を挙げて静かにするというルールである。そのため「My hand is up!」は「先生は手を挙げてるよ!注目!静かにして!」という意味となる。

・本作中盤、Ryland Graceが「I HAD POTENTIAL」と書かれたTシャツを着ている。訳すと「私には才能があった」となる自虐Tシャツである。Ryland Graceは分子生物学で博士号を取りながらも、今は学界を追われて教師となっている。

・本作中盤、StrattがカラオケでHarry StylesのSign Of The Timesを歌うシーンがある。このシーンは当初脚本にはなかった。
 Stratt役のSandra Hüllerが楽屋で歌っていたところ、廊下を挟んで隣の楽屋にいたRyland Grace役のRyan Goslingがその歌を気に入ってStrattが歌うシーンを追加しようと提案し撮影することになった。なお曲はStratt役のSandra Hüller自身が一晩で探し、プロデューサーの1人Amy Pascalが楽曲使用権を取得し、翌朝には撮影が開始された。

・本作中盤、Adrianからアストロファージのサンプルを回収するミッションで、ペドロヴァスコープを通してアストロファージがRyland Graceの周りで赤く発光し幻想的な風景になるシーンがある。このシーンでRyland Graceの周囲で発光するアストロファージはCGではなく、実写で撮影されている。
 これは撮影監督のGreig Fraserの発案で、まずは金網に赤外線LEDを多数取り付けて、Ryland Grace役のRyan Goslingの周囲に設置し、LEDを点滅させることでアストロファージが動いているように見せた。その状態でカメラからIR赤外線フィルターを外し可視光カットフィルターを装着し赤外線のみを取れるようにした。さらにレンズの前にはポリカーボネート樹脂の板を重ね合わせ、その間に水を滴らせて撮影した。
 その結果、アストロファージが独特の発光をしながら生物のようにRyland Graceの周りを漂うような映像が実現した。

・本作中盤、Adrianからアストロファージの捕食者を回収するミッションでヘイルメアリー号が高速回転してしまうトラブルが発生する。この時Ryland Graceは高速回転による遠心力が生み出す高重力により意識を失いつつありながら、ヘイルメアリー号を遠心機モードに変形させさせようとする。これは遠心機モードにする事でコクピットの位置を円の中心から遠ざけることで遠心力を弱くさせようとする試みである。

・本作中盤、Adrianからアストロファージの捕食者を回収するミッションで気を失ったRyland Graceを、Rockyが命懸けで助けるシーンがある。このシーンは観客をあえて混乱させることを意図して演出されている。これはGrace自身が状況を正確に把握できていないという設定に合わせ、観客にも同様の感覚を体験させるためである。
 具体的には、点滅する照明や断続的に遮られる視界、不安定な空間認識によって、何が起きているのかを完全には理解できない状態が作り出されている。さらにシーンが進行するにつれて照明の色は少しずつ赤色が増していき、最終的には赤と暗闇が支配的になる。この赤色は危険や緊急事態を象徴しており、状況が悪化していく過程を視覚で表現している。

・本作中盤、Ryland Graceが昔の彼女の話をしたシーンで、Rockyが「I hate mark.(私はmarkが嫌いだ。)」と言う。この台詞はRockyの声と操演を担当するJames Ortizによるアドリブである。
 このシーンのGraceとRockyの会話はアドリブで行われていた。Ryland Grace役のRyan Goslingがセリフの中で、10年来一緒に仕事をしているスタッフのMarkの名前を使って「Oh, yeah, but now she's with Mark.(あー、ええ、でも彼女は今Markと一緒なんだ。)」と言ったところ、James Ortizがアドリブで「I hate mark.」と返した。
 GoslingにとってはMarkの名前を出して楽しませようとして撮影したいわゆる遊びに近いテイクだったようで、それが実際に本編に使われていたため、Goslingは驚いたと語っている。

・本作終盤、Ryland GraceがBlipA(Rockyの宇宙船)の中を見に行くシーンがある。このシーンでGraceが着ているキセノナイトのスーツはCGではなく実際に製作された。
 衣装デザイナーのGlyn Dillonによるとおよそ2300枚のパネルで構成され、制作には4ヶ月かかった。

・本作終盤、Ryland Graceはヘイルメアリー号に乗りたくなく、命を捧げる英雄となることを拒否していたことが発覚する。Ryland Grace役のRyan Goslingは、その考えには殆どの人が共感でき、消極的な男が地球を救うヒーローになることこそが本作の素晴らしさであると語っている。

・本作終盤、Ryland Graceはタウメーバやメッセージを載せた小型の飛行機を4機発射している。それぞれの飛行機はJohn、Paul、George、Ringoと名前がついている。
 これはBeatleという名の飛行機で、本作序盤にProject Hail Maryが説明された時に名称が一瞬写っている。アストロファージへの対抗策がわかった時にそれらの情報を載せることが目的で、確率を上げるため4機になっている。
 なおこれは説明するまでもなく、イギリスのロックバンド「Beatles」にちなんでおり、このシーンの曲はBeatlesの「Two of Us」である。

・本作ラスト、Ryland Graceは、光を視る事が出来ないElidianの子供達に、光の速度について教えている。
 これは本作冒頭、Ryland Graceが、エコロケーション(音の反響で形状を把握する事)ができない人間の子供達に、音は形があることを教えている事との対比となっている。


⚠️以下トリビア(ネタバレあり・原作言及あり)⚠️

🚨原作のネタバレを含みます。見たくない人は思い切りスクロールしてください🚨































































Rocky:Save Earth, Save Elid.
(地球を救え、Eridを救え。)

【トリビア(ネタバレあり・原作言及あり)】

・本作では原作と異なり、数式を用いた推理や説明などの一部が視覚的な描写や閃きなどで簡略化/短縮化されている。
 例えば、本作冒頭でRyland Graceはヘイルメアリー号の窓から宇宙を見ることで、自身が宇宙にいることを知る。しかし原作ではヘイルメアリー号に窓はないため外を確認できない。そこでGraceは室内で物が落下する時間を計測し、その時間から重力を計算して自身がいる場所が地球ではないことを確認した。

・本作ではStrattはオランダ人であるが、原作ではドイツ人である。

・本作ではElidianの時計の輪が6回であることからわかるが、原作においてElideianは6進数を使っている事がわかる。理由は人間と同様シンプルで、両手の指に3本ずつ手があるためである。

・本作においてRockyの種族であるElidianの生物的な説明はあまりされていないが、原作ではRyland GraceがRockyから聞いてある程度説明がされている。
 Elidianは外殻が酸化鉱物で、骨は蜂の巣状の合金、筋肉はスポンジ状の無機質、血液は水銀となっており、有機的な部分はほとんどない。平均寿命は(地球年で)689年。Rockyは291歳である。

・本作冒頭、Ryland Graceは記憶を喪失している。その理由について明確な説明はなされていないが、原作では明確に説明されている。
 原作では、Ryland Graceを無理矢理ヘイルメアリー号に乗せてミッションに連れて行っても目覚めた時にアストロファージ問題に取り組むことを拒否することをStrattが予見していた(実際にGrace自身もそう言っている)。そこでフランスの情報機関DGSE(Direction générale de la Sécurité extérieure、対外治安総局)が開発していた一定期間の記憶障害を起こす薬を投与し、わざと一時的に記憶を消去させていた。
 本作では原作と同様の理由で記憶喪失になったかは明確にされていないが、ラストのRyland GraceからStrattあてのメッセージの発言から記憶は元に戻っていることがわかる。

・本作序盤、ペドロヴァラインを形成する生物としてアストロファージが登場する。名前は星(astro)を食べるもの(phage)から命名されている。
 なお原作においてこの名前をつけたのは、人類で初めてアストロファージを調べたRyland Graceである。Strattに名前をつけるなら何か?と聞かれてさっと答えただけだが、翌日にはアメリカ大統領が演説で正式にアストロファージと公表していた。

・本作序盤、アストロファージの影響により30年後には人類が半減するとなっているが、原作とは設定が異なる。
 原作では16年となっている。16年では短すぎることから、南極の氷河で核融合爆弾を爆発させることで氷の下にある温室効果ガスであるメタンを大量に大気に放出させ、地球温暖化を飛躍的に進める作戦を行なった。その結果さらに10年先延ばししている。

・本作序盤、Ryland Graceのアストロファージの研究にStrattの部下の一人Karlが協力する。
 Karlは原作には登場しない(名前が出てこない)映画オリジナルキャラクターである。
 Karl役のLionel Boyceによると、Karlは当初もっと小さな役だったが撮影を始めると監督のPhil LordとChristopher Millerがキャラクターを気に入り、どんどん役が大きくなっていった。ホームセンターのシーンは役が大きくなった事で追加されたシーンであり、その多くはアドリブである。

・本作序盤、ヘイルメアリー号に乗るクルーが登場する。原作では映画に登場しないクルーの選抜条件がある。
 地球からタウ・セチまでの飛行中、物資の効率的な消費のためクルーは薬物の投与により昏睡状態になる。ただしこの昏睡状態に耐えることができるのは昏睡状態耐性がある遺伝子を持っていなくてはならず、持っていない場合死亡または脳に障害が残ってしまう。この遺伝子は7000人に1人しか持っていないものであった。
 Ryland Graceを含めてクルー全員がこの遺伝子の持ち主なのだが、本作の通り生き残ったのはGraceのみである。この理由については原作でも明確にはされていない。

・本作中盤、Ryland GraceはRockyの発言を英語に自動翻訳し音声出力するツール作っている。
 原作でも自動翻訳するツールは作っているが、音声出力は映画オリジナルの機能である。これは映画のテンポを補うものためであると思われる。

・本作中盤、RockyがGraceの目の前で食事をするシーンがある。原作では、Eridianにとって食事をしているところを見せるのはとても下品で恥ずかしいことだと語り、見せることを拒否している(結局Graceに頼まれて見せる)。なお本作では普通に立った状態で下腹部の穴に腕を突っ込むように食事をするが、原作ではひっくり返って下腹部の穴に落とすようにして食べる。

・本作中盤、Adrianにアストロファージの捕食者が存在していることが判明する。
 原作では、アストロファージには広大な宇宙で天敵がいない点や、Adrianにおける自然の秩序がアストロファージとその捕食者を含めてバランスをとっていることから、Adrianこそがアストロファージの故郷であると推察されている。

・本作中盤、RockyはEridianは寝る時に完全に麻痺状態となり起きることができないため、お互い見守り合うという習わしがあると語っている。
 原作においてRockyはタウ・セチに着いてから(地球の時間で)46年間経過しており、仲間が死んでからはずっと1人で眠っていたと言う事になる。
 またRyland GraceがRockyと出会った時の年齢は37歳前後であるため、RockyはRyland Graceが産まれる前から宇宙の彼方で1人きりだったという事になる。

・本作中盤、Ryland GraceはRockyの発言を英語に自動翻訳し音声出力するツールを使って会話をしているが、逆にRyland Graceの発言をElidian語に自動翻訳していない。
 原作では、Elidianは脅威的な記憶力を持っているためそういったツールがなくとも英語を理解できているという設定がある。なお本作終盤においてはRyland GraceもツールなしでRockyと会話できるようになっている。

・本作中盤、Adrianから回収したアストロファージの捕食者タウメーバは窒素の中では生きられない事がわかり、他の惑星でも生存できるように窒素耐性を持たせるシーンがある。本作ではRyland Graceが淡々とタウメーバに窒素耐性を持たせる作業をしたと語っているが、原作では他の惑星では生存できないとわかった際に感情が爆発する。これは全てを捨ててまでやってきたのに地球では使えない解決策(地球の大気のおよそ78%が窒素)であったためである。
 また本作では省略されているが、タウメーバに窒素耐性を持たせる方法は、タウメーバが入っている容器に0.0005〜0.001%単位で窒素の割合を上げてその中で生き残るタウメーバを繁殖させるという選択育種である。

・本作終盤、Ryland GraceがBlipA(Rockyの宇宙船)の中を見に行くシーンがある。これは映画のオリジナルシーンであり、原作ではGraceがBlipAの中に入る事はない。

・本作終盤、Ryland Graceは地球に帰るか、Rockyを救いに行くかのどちらかを選択するシーンがあるが、Rockyを救ってから地球に帰る選択肢がない理由が明確になっていない。
 原作ではRockyを救いに行った場合、地球に帰るまでの食料が足りなくなるという問題があった。Elidの環境では人間が食べられる食料を作ることができない。そのためRockyを救うことは自身の死(餓死)を意味していた。
 Rockyを見捨てて自分が生き残るか、それとも自分を犠牲にしてRockyを救うか。これは人類を見捨てて自分が生き残るか、それとも自分を犠牲にしてヘイルメアリー号に乗り人類を救うのか、という過去の選択との対比となっている。

・本作のラスト、老いたStrattがタウメーバとRyland Graceからのメッセージが入ったBeatleを回収するシーンが描かれている。これは映画オリジナルのシーンである。
 なお本作では結局アストロファージ問題が解決するかどうかは明確にされていない。原作ではGraceがElidに到着してから16年後、Elidの観測所が地球の太陽の輝度が元に戻ったことを観測する。このことから、地球にタウメーバが到達し、アストロファージ問題が解決されたとGraceは判断したというラストになっている。

・本作のラスト、老いたStrattがタウメーバとRyland Graceからのメッセージが入ったBeatleを回収するシーンが描かれている。このシーンでStrattの首の左側には小さく「V」の文字に横線が入った刺青がある。これは終身刑を表す刺青である。
 「V」はフランス語の「Vie(生涯)」を表し、横線は「仮釈放なし」を表す。Strattはヘイルメアリー号の発射後に、強引な行動で世界を混乱させた責任を負わされ、フランスにて終身刑の判決を下され投獄された。このシーンでは投獄されたのちコネを駆使して脱獄しBeatleを回収している。
 これは原作でも描写されておらず、映画において初めて描写された、本作の原作者であるAndy Weirが考えていた裏設定である。
 Strattは世界中から責められると分かっていながらも信念を曲げず、やるべきことを冷静にやり遂げ、投獄された後でさえ人類を救うことを決して諦めなかった。彼女もまたプロジェクト・ヘイル・メアリーに命を捧げた1人と言える。















































Rocky:How much astrophage you need, question?
(君はどれぐらいアストロファージが必要?)

Ryland Grace:Two million kilograms.
(200万キログラムだ。)

Rocky:I can give.
(あげられる。)

Rocky:I go home six years slower.
(帰るのが6年遅くなるけど。)

Ryland Grace:That's too much.
(そこまでさせられない。)

Rocky:Rocky watch crew die.
(Rockyは仲間が死ぬのを見た。)

Rocky:Could not fix.
(直せなかった。)

Rocky:Grace say Grace will die.
(Graceは自分が死ぬと言った。)

Rocky:Rocky fix.
(Rockyが直す。)

Rocky:Grace go home.
(Graceは家に帰る。)

Ryland Grace:Okey😢
(わかった。)

Rocky:I thought you made peace, question?
(君は納得していたと思っていた、質問?)

Ryland Grace:I didn't mean any of that.
(あんなの本気じゃない。)

Ryland Grace:That's just something you say.
(あんなの口だけだ。)

Ryland Grace:Thank you.
(ありがとう。)



















Ryland Grace:Good morning, class.
(おはよう、みんな。)

Ryland Grace:Okay. Everyone take their seats.
(はい。みんな席について。)

Ryland Grace:Let's wake up.
(目を覚ましていこう。)

Ryland Grace:Who here can tell me the speed of light?
(光の速度が言えるのは誰かな?)

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