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噂の二人の小のレビュー・感想・評価

噂の二人(1961年製作の映画)
4.5
「109シネマズ二子玉川」の「オードリー・ヘプバーン映画祭」にて鑑賞。同じ日に合計4本鑑賞(うち2本は鑑賞中にすでに観た作品だったと気付くという…)したのだけれど、1番良かった。オードリーを愛でるというよりもヒューマンドラマとしてかなり好き。

2人の女性教師が女生徒に同性愛者だという噂を流され、トラブルに巻き込まれていく物語。ウイキペディアによれば、<レズビアンを取り上げた作品としてはハリウッドで最初の映画のひとつだといわれている。当時の保守的な社会的背景のためか、作品自体もヘプバーンの演技も、アメリカでは批評家や大衆からあまり注目されなかった>といい、今もあまり注目されていないけれど、再評価されても良い気がする。

能力があり、性格が良く、美しい完璧な女性カレンを演じるオードリー。そのカレンへの想いに悩むシャーリー・マクレーン演じるマーサ。2人の関係を複雑にする子役の女生徒のメアリー役のカレン・バルキンが本当に憎たらしいナイスな演技(実は本物の金持ちの娘らしく、地なのかもと言われても納得しちゃうくらい)。

メアリーにはイライラさせられ、真相を追求するシーンは緊張で息が詰まりそう。ある人にビシッとキメるカレンは他の映画ではみたことのない感じのオードリーだし、完璧な美に心が揺れるマーサの心情には激しく共感してしまう。ラストの凛としたオードリーの姿も印象的。

思い起こすにつれ傑作ではないかという気がしてきて、劇場でかかったら、もう一度観ようと思った作品。
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