美咲と七海は、25 歳のルームメイト。 幼い頃に母を亡くした美咲と、幼い頃に父が不倫の末に出て行った七海。 二人はシングルペアレント育ちとして共感し合い、寄り添うように暮らしていた。 しかしある日、美咲はふとしたきっかけから、不倫の渦に呑み込まれてしまう。 周囲との軋轢により孤立し、心の拠り所を失った美咲は、不倫関係に依存するあまり、自分自身を壊していく。 一方の七海は、家族を捨てた父が働く店に、娘であることを隠して入店。 そこでは、憎しみだけでは片づけられない複雑な感情が渦巻き、彼女の日常を揺さぶっていく。 不器用ながらも、人とのつながりを必死に紡ごうとする美咲と七海。 やがて二人の運命は、複雑に絡まり始める——。