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冒険の夜
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冒険の夜の作品紹介

冒険の夜のあらすじ

プロボクサーとして最後の試合を迎えようとしている兄、ケンジ。定職に就かず気ままに生きている弟、ユウタ。二人は東京のはずれで一緒に暮らしている。平穏で変わらぬ日常が続いていくはずだったが。

冒険の夜の監督

髙橋雄祐

原題
製作年
2025年
製作国・地域
日本
上映時間
77分
配給会社
SPOTTED PRODUCTIONS

『冒険の夜』に投稿された感想・評価

KUBO
3.8
こんな仲の良い兄弟って、いるのかなぁ?

ほぼほぼ兄弟ふたりだけのバディものなんだけど、この2人の演技が自然で素晴らしい。

いい加減だけど優しい弟と、実直だけどその弟の優しさに支えられてる兄。

私も10件くらい続けて面接落とされたことあったから、お兄さんのシーンには共感ひとしお。

それで傷ついた兄を、弟の優しさが救うところがいいなぁ。

ともかく、フィルムの中にこのふたりが生きてるって感じられるのがすごい。で、このふたりをずっと見ていたいと感じれるのがすごい。

川べりの長回し、いいなぁ。

ふたりが別々の道に歩き出すラストもグッド!いい余韻だ。

P.S.ずっと下を向いて歩いてる人がいます。なぜでしょうか?

私「スマホ見てるから」即答!(笑)
◯感想
『still dark』をアマプラで観たことがあった。めっちゃ好きだった。『still dark』が上映されると知って、観に行くしかないと思った。上映時間は夜遅い。んーーー。迷ったけど行くことにした。せっかくなら、と同じ監督の作品『冒険の夜』も観ることにした。
上演後に監督たちによる舞台挨拶があった。こんなん初めて。サインももらった。こんなん初めて。

以下、ネタバレあり



















下を向いて歩いている人がいます。何故でしょう?
→寝違えて首が痛かったから。
これ、面白い答えだと思う。ボクサーだったからこその答えなのか、と感想を言っておきながらの不採用。いろいろ事情はあると思うが、うまくいった手応えを感じながらの不採用はキツい。
そういう感じで就職活動がいつまでもうまくいかず、自棄酒をする日もある。でも、それでも折れない。何度も立ち上がる。
そんな兄の性格を表現するための試練。
対する弟は夜中にポーカーして、地域住民に迷惑がかかっているチラシ配りをして、一緒に食事する兄のたこ焼きにワサビを入れてみて。ボクシングで勝った時には振ったコーラを渡して。(コーラはビールかけとかシャンパンファイトとかと同じだからいいけども。)
マジなんなんコイツ。いつ兄がブチギレるんだろう。そう思ってヒヤヒヤしながら見たけど、兄は強い。ただ、いつまでも定職に就かず、楽しいことをたくさん知ってる弟に腹が立ち、ついつい言い過ぎちゃうことはあった。そのおかげで観客は弟が何らかの診断を受けている人間だと知る。
ズルい。後出しじゃん。病気があるから仕方ないって言うしかなくなる。言い過ぎた兄が地面に座り頭を下げる。仕方ないのに兄が可哀想になった。
弟は兄に誕生日プレゼントとしてバイクをプレゼントする。
兄弟は河原までツーリング。川のなかに服を着たまま入る。石を叩いて音を鳴らす。2人のセッション。
兄は1年間旅に出ることを決意する。言葉を残したうえで、きちんと向き合って旅に出ることを告げる。
兄のいない間、弟は音楽活動にのめり込む。

大学を中退し、それからプロボクサーとなった兄。
ボクシングを引退したとき、それは新たな生活の始まり。だがなんと、新しい職を見つけていなかった。このままでは食っていくことができない。
兄の生活が変わっても、弟は変わらない。
弟の新たな生活は、兄が旅に出たことで始まった。

鷲田清一(2011)の『だれのための仕事 労働VS余暇を超えて』(講談社学術文庫)を最近読んだ。文庫版の最後、「希望を編みなおす」ことについて記述されていた。以下、抜粋。ただし、ところどころ私の言葉で書き直している。

夢を捨てきれない人には、うまくケリをつけさせてあげる装置があるといい。ひとつのことが終わらないと次のステップに足をかけられない。ある人との関係にケリをつけないと、別のひととの関係に入ってゆけない。人生は節目をつけることなしには前に進めない。(※失恋、離婚、家族崩壊、再生、失職、転職)
希望は遂げるか潰えるかの2択ではなく、編みなおしという途もある。というか、たえずじぶんの希望を編みなおし、気を取りなおして、別の途をさぐってゆくのが人生というものなのだろう。働くことにはつねに意味への問いがついてまわるが、その意味とは、たえず語りなおされるなかで掴みなおされるほかないものなのであろう。

兄も弟もケリをつけて前に進んでいた。
どちらも希望を遂げたわけでもないし、潰えたわけでもない。2人とも働いてないけど、自分の人生を掴みなおし始めたところで終わった。



◯あらすじ
スクリプトブックを購入したので省略
Elle
-
『still dark』をきっかけに、髙橋雄祐さんの才能と世界観に非常に惹かれている…!そんな高橋さんの新作が映画館で見れると知り、見に行きました。改めてすごい才能を持ってる方やなぁ…と。自分がこの先どれだけ映画のことを好きになろうとも、きっとこの方達は私の知らない世界を沢山ご存知なんだろうな、と舞台挨拶の時にしみじみ感じました。髙橋雄祐さんと古川ヒロシさんをはじめとした役者陣の皆様の演技力がすごく自然で世界観にスッと入り込める。サイン会行けばよかったなぁ…😢でもすごく特別な夜になりました。舞台挨拶で髙橋さんが30の節目を迎える際、岐路に立っている自分のケジメとして(?)古川さんを誘って作った作品とのこと。確かにそんな感じはすごくした。自分は一人っ子なので兄弟がどんなものかわからないけど、あんなに仲良しで支え合える関係性の兄弟っていいなぁ。すごく見ていて幸せな気持ちになった。あと必死に穏やかな日常を保つために押さえ込んでいる(自己表現できないだけかも?)ユウタのガス抜きシーン、すごく父親を思い出した。自分が30になってから見るとまた感じるものが変わるかも。

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