ロバートアルトマン監督作
レイモンドチャンドラー原作の言わずと知れたハードボイルド小説の名作の映画化。
私立探偵の主人公、友人の失踪にある男からの依頼、ある組織から疑惑をかけられ、自体を掴めないまま事件に巻き込まれていく。
終盤のあるシーン以外カメラは一度も止まらずに必ず動いている。クローズアップのショットでも僅かに移動している。だけど、それはせかせかした移動ではない。川の流れのように行き先も分からず流されていく主人公の境遇を反映させたカメラワークだったのだろう。もちろんその狙われた効果はあった。
海辺のあの邸宅はアルトマン監督の別荘らしい。
この作品は様々な物に影響を与えている。渡辺信一郎の「カウボーイビバップ」「スペースダンディ」の主役はマーロウからの引用。村上春樹の一連の作品、特に「羊をめぐる冒険」のプロットはこの作品のプロットとほぼ同じ。
深夜のゆるりとした時間にウィスキー片手に見るのがおすすめ。