「どっちに着く」(次元)
「おんなぁ〰️」(ルパン)
「だろうな」
「タイヤだ」
「よぉーし」💥🔫💥🔫
「くっそー ただの車じゃねえぞ・・・
さぁて面白くなってきやがった」
「まっくるぞー」
アニメーションはあまり観ないのですが、この作品は作画の素晴らしさ、ストーリーの良さからそれこそビデオテープが擦りきれるほど観ました。
のんびり走っていた黄色いフィアット500Fは、シトロエン2CVに乗り追われる花嫁(クラリス)を見たルパンの手によってスーパーチャージャーのスイッチが入れられエンジンフードが開くと、隠していたパワー全開で疾走し始めます。
「どっちに着く」
「おんなぁ〰️」
クールでドライな峰不二子も、ドジでも間抜けでもない凄腕の銭形も、可憐なクラリスも、脇役も、全員キャラが立って存在感が強い作品です。
この作品とテレビセカンドシリーズで宮崎駿氏が手がけた「死の翼アルバトロス」と「さらば愛しきルパンよ」はさすがに絶品です。
原作者のモンキーパンチ氏がこの作品のルパンを否定したという噂が出たのも今となっては、懐かしい誤報です。
宮崎駿氏が「東映時代にやってきたことの大棚ざらえで作った」と言ったこの作品の時計塔の戦いは、東映の1969年「長靴をはいた猫」(作画で参加されています)の戦いと瓜二つです。当時の子供向けアニメですからその作風はさすがに古いのですが、ドキドキした感覚を違った作品でもう一度観たときは「長靴をはいた猫」を好きだったことが何故か誇らしく思えました。
ルパンの声優は、やはり山田康雄氏でなければと思わせる1本です(栗田貫一のもの真似は出だしこそ似ていますが持続しないため、一般公募で素人から探した方が良かったのでは?)。
島本須美さんのクラリスも抜群です。
観ていない方は宮崎 駿氏が照樹 務として制作した「死の翼アルバトロス」「さらば愛しきルパンよ」を是非。さらに東映の「長靴をはいた猫」を観てください、この作品を知って観る「カリオストロの城」は、一段と面白い。
さらに「カリオストロの城」の源流にあるポール・グリモーとアンドレ・サリュのフランスのアニメ「王と鳥」は必見。「王と鳥」が「カリオストロの城」にどれ程の影響をもたらしたかが解ります。「王と鳥」がなかったら「カリオストロの城」は無いのです。