あらすじからドストライクなのはわかってて、だからこそコンディションよい日を整えつつずっとマイリストの肥やしになっていた一品。
予想も期待も裏切らない、眼球溺死必須案件でした。こらたまるか。
ひとは、ひとを殺してはいけない。
理由は様々あるのだけれど、ここまでこころに刺さったのは、たぶん劇中の秀一と紀子とシンクロ率400%だったからなのだと思います。
それでも、自分の力がおよばない。他人に頼るわけにもいかない。法律もたすけてはくれない。
そうなるとひとは、そうせざるをえないのではないかと納得しかけてしまうのですけれど、
それでも、
それでもなお、
と訴えかけた末の展開がかなしい。
罪悪感はいつだってつきまとう。それは秘密を共有する家族や愛する人たちをも蝕む。
それが愛のためならなおさら、ひとは、ひとを殺してはいけないのですな。
実に20年前の作品。さすがのニノもお世辞にも演技が達者というには憚られるのではありますが、片鱗はみえているのではないかといういつもの謎の上から目線。
同様に松浦亜弥も全編を通してほめられたもんではないとは思うのですが、ラストカット。
ラストカットの表情はもう。
珠玉以外のなにものでもなかったですな。
ありがとうございました。