Jaya

鴛鴦歌合戦のJayaのネタバレレビュー・内容・結末

鴛鴦歌合戦(1939年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

色男浅井禮三郎に惚れるお春が殿様に連れて行かれうになって父志村の古壺が一万両と分かるけど恋のために叩き割るオペレッタ。ぼ〜くはわか〜い殿様〜♪

一万両割って「お父さん諦めて、ね?」はないでしょ。落ちたんじゃなくて叩きつけてるし。お父さん可哀想です。

禮三郎こと片岡千恵蔵は歌も演技も役回りもイマイチ過ぎました。色男がどストレートに「金持ちが嫌い」とはいけ好かない台詞。お殿様ことディック・ミネも歌は上手いけどはえらい大根でした。

代わりにえげつない存在感を見せつけていたのが志村さんこと志村喬。もう一挙手一投足が面白い。一人だけ図抜けた演技をしていました。こんなコミカルな演技もこなすとは全く知りませんでした。

壺割られたときのリアクションは最高でした。志村だけでずっと観ていられるような最高に楽しい演技。歌もやたら上手いし。「もっとも、もっともじゃ」。

ラストの傘のクルクルも、傘張りがここで効いてくるとはなかなかに楽しい演出で、明るいだけの話なんてとずっと敬遠してたのですが、心から観て良かったと思わせてくれた名作でした。
Jaya

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