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怪奇!魔境の裸族のSameのレビュー・感想・評価

怪奇!魔境の裸族(1973年製作の映画)
2.7
『人喰族』のウンベルト・レンツィ監督による史上初めての食人映画と言われている映画です。
だから何がラスト・カニバルなのかよくわかりません笑
なんならファースト・カニバルだろう。
モンド映画らしく、実際の動物の殺害シーンや部族の嘘かほんとかわからない謎の儀式の様子、無駄に多いおっぱい、残酷なシーンなど、ちゃんと押さえるべきところは押さえた見世物小屋映画にはなっています。


イギリス人カメラマンのブラッドリーはタイのバンコクへ取材にやってきて、誰もが行くような有名観光どころで写真撮って、休憩がてらビール飲むっていうぬるい仕事してました。
撮影した夜、ブラッドリーがイギリスから連れてきたのか?現地で出会ったのか不明の金髪お姉ちゃんとムエタイ見てました。ブラッドリーが試合に熱中しすぎるので1人で金髪姉ちゃんは退席、それを追う怪しいタイ人オヤジ。
何か恐ろしいことになりそうだったんだけど、その後姉ちゃんの行方は分からず笑 すごい気になるやん!
金髪姉ちゃんがいなくなったので、夜の街で1人飲んでるとタイ人オヤジに絡まれます。
ちょっともめたらうっかりそのオヤジを刺しちゃいました。
脱走するブラッドリー。そのままバンコクを列車で抜け出して、さらにトゥクトゥクをチャーターしてタイの奥地へ、さらに川をボートで遡って行きます。どこまで逃げるんだよ笑
川を遡ってたら、とある部族にとっ捕まります。そこで拘束されつつ働かされるブラッドリー。
この部族が、半裸でアマゾンの部族のようなファッションの未開の人たち。
なんとか逃げ出したいなーと思うのですがうまくいきません。捕まえられてはボコボコにされるということを繰り返します。
そんな中、村には美人な族長の娘がおり2人は恋に落ちます。そんな中でも部族でのブラッドリーの立場は変わらず、相変わらず奴隷扱い。でも何度も脱走や抵抗をしているうちに、部族の戦士になる儀式を受けさせられます。
それが謎のグルグル回る台に乗せられて、竹で顔面を固定され、両手足も固定され回転している四方から吹き矢で刺されまくるというもの笑
何やねんこの儀式!
そして、戦士に認められたブラッドリーは部族の女と結ばれ、この部族の中で生きていくことを決意するのですが…
といった感じで、かなり王道なロマンスものなんですよね。

まずそもそも、これイタリア映画なのでロンドン出身の主人公がイタリア語喋ってるんですよ!そのへんからしてもう適当な感じがバリバリするんですよね笑

そしてそもそも、タイに食人族などいたのだろうか?軽く調べてみた限りそんな情報は出てこなかったんだけど。この映画に出てくるクールー族という食人族の名前は、食人をしていた部族でよくみられたクールー病から取った名前ですね。笑死病とも言われてるやつです。

食人シーンや舌や腕を切り落とすなど多少のグロシーンはありますけど、それよりもキツイのが本物の動物解体シーン。ワニや蛇、ヤギ、蛇とマングースの死ぬまで戦う様子など、今だったら絶対に見せられないシーンだらけ。
特にワニの解体は結構キツイ。この手の映像が苦手な人はほんとに要注意です。

別に特別面白くないけど、想像してたよりちゃんと作ってあって最後まで見させる力はありました。食人族を期待すると肩透かしなので、ゴテゴテしたタイトルに惑わされずにご覧ください。
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