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パーフェクトブルーのRのレビュー・感想・評価

パーフェクトブルー(1998年製作の映画)
4.4
こんなに恐ろしいアニメは他にないと思われる。あったら教えて。ほどほどな人気の3人組アイドルグループCHAMのメンバー未麻は、女優を目指すためグループを脱退。その後、そのことをよく思わない気色悪い狂信的なファンにつけ回わされ始め、彼女の生活に不安がつきまとうようになる。と同時に、女優として全く活躍できない未麻は、グループを抜けたのは間違いだったかも…という疑念と、今後の不安とプレッシャーで苦悩が重なり、やがてレイプシーンを演じたり、ヘアヌード写真の仕事をやったり、と方向性が少しずつヤバくなっていく。さらにさらに、彼女のまわりの関係者に次々と傷害事件や殺害事件が起こり、徐々に未麻の精神のバランスが崩れていく。そしてついにアイドル時代の自分が生活の中に現れだして、私がホンモノの未麻よ、と宣言される頃には、もはや生活・仕事のどの部分が現実で演技で夢で妄想か、全く判別のつかない、混乱しきった精神状態に…! 見てるこっちまで頭ぐるぐるでわけがわからなくなりこわーーーーってなるくらい、未麻の視点からの目くるめく幻惑の映像がすばらしく刺激的で、途中からまったく目が離せなくなる。これぞ映像魔術! 後半は音の演出もすごくて、ひったすら怖ーい怖い。何度も何度も映像に驚かされ、惑わされ、欺かれ、一体どーーゆーーーことーーーどーーなってるだーーー!!! の果てに、ついに何が起こってるかはっきりわかった時の、ほっほー!そういうことですか!ってなる瞬間! 鳥肌の舌鼓! すごいっすねー! エネルギー満点、すごいスピード感! アニメであること最大限にイカしながら、普通のアニメとはまったく違うテイストのスリルとホラーが味わえる。見てて嬉しくなってくる! サイコサスペンス好きにはたまらない一作だと思われます。エロス&バイオレンスのアダルトな18禁シーンもそこそこ出てくるので、そっち系がお好みの人も、ハラハラしながら興奮できるはず。とにかくすごいインパクトなので、一度は見ておいた方がよろしいかと思います。ちなみに、レクイエムフォードリームという10回くらい見てる大好きな映画があるのだが、それにそっくりなシーンが多過ぎて、それも嬉しくなってしまいました。さぞこのアニメに影響を受けたんやろーね。
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