茜

キャビン・フィーバーの茜のレビュー・感想・評価

キャビン・フィーバー(2002年製作の映画)
3.8
愛すべきB級スプラッタホラー。
2002年製作だけど、もっと古き良き懐かしい香りがしました。

田舎の山小屋に遊びに来た若者が酷い目にあうっていうのはよくある設定だけど、この映画で迫ってくる恐怖は殺人鬼でもゴーストでもなく、皮膚がぐちゃぐちゃになって血が噴き出す奇病っていうところが良い。
リア充してる若者達の前に突如この奇病にかかった男が現れる事で、次第にこの若者達にもこの奇病が広まっていく。
皮膚はただれたようにぐちゃぐちゃになるし、物凄い豪快に血を吐きだしたりするので、画面がなかなかの賑やかさ。
ムダ毛処理のシーンは結構ゾッとしたし、こんな状況でも女子力忘れない根性にびっくりですよ…。

そんな状況下で次第に人間の本性が表れれてくるところも良かったけど、正直こんな病気見ちゃったら相当ビビるし相当怖いよね。
そりゃ近寄って欲しくないし、一人で逃げたくもなるよなぁ…。
でもリスをエアガンで撃ちたいマンは初っ端からいけ好かなかったので、早く死なねーかなってずっと思ってた。

ベタなホラーとしての骨組みは保ちつつ「パンケーキ!パンケーキ!」のシーンや病院のうさぎなど所々にハズした演出を唐突に入れ込んでくるところが笑える。
ちょっと狙い過ぎとも思わなくはないけど、この奇妙な感じ私は好きです。
ラストに黒人の人達が銃を受け取りに来るシーンにも最大の皮肉が込められていてニヤリとしたし、奇病の原因も救いがなさすぎて清々しい。

同監督のホステルもまだ観た事ないから俄然興味がわいた!
茜