このレビューはネタバレを含みます
ずい分久しぶりに観た名作。
観てたらほとんど忘れていた事に気付いた。
だけど、良い映画だったという感想だけはずっともっていてそれを再確認する鑑賞になった。
主人公は実業家の男性、シンドラー。
頃は第二次世界大戦時で、ナチスによるユダヤ人の虐殺が行われていた。
そんな折、戦争により金儲けをし、成功者となったシンドラー。
そんな彼がある時から、拝金主義から一変、ユダヤ人を救う事に尽力する。
彼の経営する工場で働く人の名前をリストに挙げ、その人々は収容所でなく、彼の工場に送られ命を救われる。
それが、シンドラーのリスト。
そのリストにより1000人余りのユダヤ人が救われ、その子孫、6000人に命は繋がれた。
やはり、スピルバーグは素晴らしい。
そこにあるリアルを小さな演出で描いている。
例えば、汽車に乗っている人がつららを切って飲み物にする様子。
ユダヤの人々が殺された後の鞄だけが散乱する通りの様子。
まるで日常のように描いていて、それは、こう見せようという演出やあざとさみたいなものを感じない。
それと同じように、映画自体も淡々としていて、派手な演出のようなものはない。
人が殺される様子ですら、ある意味、淡々としたものを感じる。
却って、それが非日常でなく、これが日常なんだと感じさせる。
役者の演技も大げさではない。
それら全てと静かな音楽が合わさって静かに心に響いいていく。
演出と言えば、もうほとんどラストと言っていい場面。
ずっとモノクロだった画面が一気にカラーになる。
本当に素晴らしい演出だった。
改めて観るとやはり素晴らしい。
間違いなく名作だと思う。