キャストスタッフ的にはメガトン級のカルト映画

このメンツで心暖まる作品を撮ろうというところがまたカルトっぽくて良い

結果普通にいい映画なので少し物足りない

戦争中に子どもたちだけで疎開先の長野から東京に帰ろうする話。全体的に子ども向け映画のようなのほほんとした感じだけど、時折挟まれる戦争の影があまりにも対照的で印象に残る。
ワイドショー的なジャーナリズムへの冷たい視線がいかにも「ビートたけし」プロデュース作品っぽい。ビートたけしが演じた山人の役はどこか下町のおじさん的な感じで、ビートたけしの根の優しい感じが出ていて良き。戦争の現実を突きつけるようなラストは今でも古びていない感じがする。のほほんさと戦争の厳しさが入り混じる、子どものための戦中童話。死の影が常にチラつく所は『スタンド・バイ・ミー』と近いかも。

かつて佐世保～福岡を結ぶ高速バス“佐世保号”の車中では映画が観れた。
退屈な時間潰しにイヤホンをつけて眼は画面を追う。その時に偶然観て以来、タケちゃん出演作でいちばん好きな映画はこれ。

疎開中に知り合ったおじさん(北野たけし)が成人した彼のまさに命の灯火が消えようとする時に現れて、必死に励ましてくれたお陰で一命を取り留める感動ストーリー。

レビューもあまり高くないし、おすすめの映画にもサッパリ登場しないけれど、ラストシーンの感動は今も忘れない。

超現実主義の私が、奇跡を信じてみようかな？と思ったくらい。
おすすめです！