秋立ちぬの作品情報・感想・評価・動画配信

「秋立ちぬ」に投稿された感想・評価

え

えの感想・評価

3.9
目の前の風景、共に生きている人間、大切なもの、自分の生を形作るもの、作ってきたもの、自分を生み出した親が在り、自分が在り、しかしお互いが個々の人間である
この子はどんな人間になるのか、、私はどう生きてきたか、どう生きていくか、染みる。。
少年はこれからどう生きていくかな

期待しては失うを繰り返し残ったのは
カブトムシ
それもまた、見つかったはいいものの
儚い命には変わりない

文句ばかりが妙にリアルな日常
今のところ成瀬で一番好きかも。カブトムシの使い方、アイテムとはかくあるべし。秀男と順子が各地を歩き回るシーンが総じて良い。走る、登る、投げるといった子どもたちのアクションの面白さ。線路、海辺、埋立地の貯木場?など当時の東京のロケーションが見られるのも楽しい。
ちゃんと成瀬巳喜男作品見たのは初めて
結構前に読んだ雑誌で川本三郎と大滝詠一の企画対談?で話に出ていてずっと気になっていた作品
そうずらの方言で柔らかくなってるけど、ひでおちゃん辛いなぁ

昔から子役っていたんだなぁとかモデルから役者になるってこの頃からあったんだなって今更ながら認識した

この時代の映画特有?の高い声でハキハキしゃべる人懐っこい女の子が今見るからなのかとても可愛らしく感じた

1960年の晴海沿岸の埋立地の何もない風景とよく通っていたディズニーシーを造成してた荒地が重なって見えた

ひでおちゃんとじゅんこちゃん、記憶に残った いい映画

成瀬巳喜男にはめずらしく子供を主人公にした佳作。

主人公の英男のものがたりというより、英男の目をとおして都会の生活の冷たさ、残酷さをえがいた寓話というべきか。
子供が演じることで、よりその批評的視線が明確になっている。
いくつもの出会いと喪失がたくみに織り込まれているのに感嘆するばかり。

子供が二人で海を散歩する場面は、旧き良きイタリア映画を見ているよう。
Taul

Taulの感想・評価

4.0
『秋立ちぬ』(1960) 成瀬巳喜男。珍しく少年が主人公でその目線の作品だが、よけいに大人の身勝手さや人の世の無常さが際立つ。子供にさえ人生の悲哀を漂わす成瀬ワールドが展開。カブトムシの使い方が絶妙だ。成瀬の築地での思い出が重なっているような、静かな思い入れを感じる佳作。

2014年5月鑑賞
映画製作時の意図ではないと思うが、高度成長期の東京での生活を知るドキュメンタリーとしても面白かった。
monaminami

monaminamiの感想・評価

4.8
監督の実体験が元だそうだけど、子ども時代にこんな様々な経験したせいで人間関係描くの旨すぎるのか!と妙に納得しちゃう。
長野の方言からだんだん〜じゃん!って言ってる少年可愛い。
カブトムシ切ない。
otom

otomの感想・評価

4.8
子供が前面に出ることで浮き彫りになる大人達の軽薄さったらないな。動機が基本的にストレートな子供達とあれこれ入り混じってぐちゃぐちゃな大人。そして、夏の東京は銀座界隈の一時期、を軸としての人の入れ替わりとそれを象徴する橋ってのがまた絶妙。ドブ川レベルに臭い川や街と汚なさを美しさに変える思い出とを一緒に閉じ込めると云う、成瀬巳喜男監督の記憶の中の夏...じゃん。
Automne

Automneの感想・評価

4.8
純粋無垢ゆえの悩み。死んだ父、上京して疎外感を味わったあとで、ひとつのロマンスに出会う。美しい逃避行、黄色い海。
お母さんは駆け落ちて、近所からは忌み嫌われ、一番親切にしてくれた兄ちゃんまで、最後は江ノ島に行っちゃって、女の子も引っ越して、最後にもう一度観る海。あの日ふたりで観た海。切ない悲哀が観終わってからもずっと漂う。
カブト虫が欲しかった。好きな子のために欲しかった。いまは既に無用の長物。
大人と子ども。子どもは何にも分からないと思われて、それでも彼はいろいろ懊悩し、考えていたのだ。
どうしようもない涙が美しい珠玉の中編でした。成瀬巳喜男、最高です。
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