よう

007/黄金銃を持つ男のようのレビュー・感想・評価

007/黄金銃を持つ男(1974年製作の映画)
3.5
007第9作。

話としては特殊。
クリストファー・リー演じる敵ボスがボンドとの決闘を望んでる設定ってのが珍しい。
冒頭のくだり、テーマパークのアトラクション感全開ではあるけど、「今回の敵はこういう奴」って最初に提示してるのもありだなと。
これまでの作品でお馴染み、ボンドをなかなか殺さず呑気に招き入れても、これまでの敵とは確実に一線を画すことになるタイプ。
あと、クリストファー・リーの佇まいはいいね。しっかり存在感があって必ず印象に残る。イアン・フレミングの従兄弟らしいね。
ムーア版の007、ここまでの二作は敵キャラクターが立ってる。

『ダイヤモンドは永遠に』でもやってたけどボンドが誰かになりすます展開があって、さらに実は敵もボンドを欺いてたってひねりもいいなと。
まあ、結局、それを有効活用できない敵ではあるのだけどね。なんで力士が出てくるのかよくわかんないし、とってつけたような道場のくだりは何なんだろうね。

見習いスパイ?のグッドナイトも、もうちょっと有能なキャラクターにしてほしいよなあ。原作だと優秀な秘書らしい。
いわゆる敵アジトにさらわれたお姫様ポジションにするためだけにああいうヘマをする役回りでしかない。

カーチェイスシーンはよかったな。他の車とか人とかがいる通りでがっつりチェイスやってて。
前作に出てきたアメリカの保安官がいわゆる助手席芸をいかんなく発揮してて、それもよかった。おそらくよくわからず共和党支持してるようなタイプだよね。

Mたちがいる支部の内装がトリックアート的なのは、今回の敵に合わせてなのかなあ。
クライマックス手前でMがQに「お前は口を出すな」って言っててイラッとしたんだけど、007恒例のイチャつきエンディングでボンドがMにしっかり軽く仕打ちをしてくれたので、小さく溜飲を下げた。
よう

よう