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回転のBACのレビュー・感想・評価

回転(1961年製作の映画)
4.4
・オープニングの歌にタイトル・クレジットの手の表情といい、これはただ事では済まない話だという予感を覚える。そして実際そうなった。

・前半はホラーというよりも古典的な西洋怪談といった感じだが、後半、ミス・ギデンズの心が揺らぐ辺りから、怪談+心理サスペンスとして目を離せなくなる。また2回目に観た時の方が、体の周囲からジワジワくるような、静かでおっかない雰囲気を感じた。

・ミス・ギデンズの想像ゆえの暴走なのか、それも呑み込んだ上でのクイントの邪悪さなのか、ジェスルは何を訴えたかったのか、この観る側に投げかけられた、色々と解釈できる曖昧さが頭に残る。容赦無い終わり方なので余計に。

・池の端に立っているジェセルさんの「何か嫌なものがそこに居る」といった感じの嫌~な距離感。

・デボラ・カーの表情の演技、また10歳ぐらいだろうに、こんな難しい役をよくやったなあと思わせるマイルスの子役。

・エクソシズム的な要素もあるんだが、心に巣くってる者の名を呼べば救われる、というのは西洋では常識というか宗教の知識の一端としてあるんだろうか。
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