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ロスト・ワールド/ジュラシック・パークのbackpackerのレビュー・感想・評価

3.0
◾︎『ジュラシック・パーク』シリーズ第2作

【作品情報】
公開日   :1997年7月12日(日本)
作品時間  :129分
監督    :スティーヴン・スピルバーグ
製作    :コリン・ウィルソン、ジェラルド・R・モーレン
製作総指揮 :キャスリーン・ケネディ
脚本    :デヴィッド・コープ
原作    :マイケル・クライトン『ロスト・ワールド -ジュラシック・パーク2-』
音楽    :ジョン・ウィリアムズ
撮影    :ヤヌス・カミンスキー
出演    :ジェフ・ゴールドブラム、ジュリアン・ムーア、ピート・ポスルスウェイト、アーリス・ハワード、他

【作品概要】
CG革命を起こした前作から4年。「スピルバーグが続編でもメガホンを取る」のは非常に珍しく(『インディ・ジョーンズ』以外無し。そもそも、殆どが単発映画)、本シリーズへの熱意が伺える。

『シンドラーのリスト』で組んで以降、スピルバーグ作品のビジュアルを決定づけた最高の相棒ヤヌス・カミンスキーによる撮影もあって、バキッとした暗い画面作りは、逃げ場のない恐怖を暗い鮮やかさで見せてくれる。

作品の出来は前作同様高いものの、第18回ゴールデンラズベリー賞の『最低続編賞』『最低脚本賞』『最低人命軽視と公共物破壊しまくり作品賞』にノミネートされてしまうなど、世の中の受け止めは芳しくなかった。

余談だが、サンディエゴの街を暴れ回るT-REXのシーンで、店に駆け込もうとして食われる男だけ尺を割いて描かれているが、食われた男は脚本のデヴィッド・コープその人である。

【あらすじ】
イスラ・ヌブラル島での悲劇から4年。
インジェン社による事件の揉み消しに反発したため、社会的に苦しい立場に置かれることとなったマルコム博士(演:ジェフ・ゴールドブラム)は、ハモンド老に呼び出され、再び恐竜たちの世界(ロスト・ワールド)へと赴くことになるのだが……。

【作品感想】
「調査隊ではなく、救助隊だ」

前作では、"明るく皮肉屋でお洒落な科学者"として登場したマルコム博士を、恐竜を恐れる勇敢な父親&恋人としてメイン主人公に変換した、前作正統続編。

数学者なのに冒険家のようなキャラクターになってしまったマルコム博士は実に気の毒ですね。
ただ、"勇敢な男"というマチズモ溢れるハリウッドイズムの体現者になった割には、マッチョ性は感じず、むしろ等身大な父親として必死に努力している様子が滲み出ています。この感じは、スピルバーグですよねぇ。マッチョは嫌いだ!って。
う〜ん、最高。
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