マッドマックスシリーズの二作目。どうしても「怒りのデスロード」との比較で見てしまい、衣装やカーデザインの完成度やアクションのキレとインパクトのスケールに物足りなさを感じてしまう。
だが、美術･アクション･キャラクター描写･ストーリー、どの点においても傑出した快作である4と比べては、楽しめるものも楽しめない。1から特に美術において世界観を一掃し、「荒廃した世界の蛮族」イメージの礎を作った意欲作として、素直に素晴らしい。美術の凝ったアクション映画として1から純粋に進化している。
ただ、1との連動を考えると、マックスの行動原理に共感できる程、1で築いた愛する者を全て奪われたマックスの痛みの描写が活きておらず、ドラマとしては薄味な印象が残る。
