名作とされるものを履修するつもりで。
50〜80年代の激動の時代のアメリカを良い感じに生きた、俊足のピュアな知的障害者の話。
思わず笑ってしまう脚本のジョークが光ってはいるため中弛みはしていない、が、とにかく冗長に思える。
ハートウォーミング要素だけで形成された親しみやすい知的障害者のおもしろエピソード集、といった感じ。
フォレスト・ガンプの人生を時系列順に列挙することが目的になっていて、映画としては贅肉が多すぎる。
長期ドラマシリーズでやるべき分量を、無理やり映画サイズにしているかのような印象で、2時間半の総集編を観ている気分になった。
回想劇という形で、その実、ほとんどのストーリー展開をナレーションによる説明で成立させているという点で、その質は明らかだろう。
加えて、知恵や知識に乏しい者の方が人生の本質を捉えているのだ、というような下世話な美意識が個人的に苦手なので、全体的にノれなかった。