◾︎マッドマックスシリーズ第2作
【作品情報】
公開日 :1981年12月26日(日本)
作品時間 :95分
監督 :ジョージ・ミラー
製作 :バイロン・ケネディ
脚本 :テリー・ヘイズ、ジョージ・ミラー、ブライアン・ハナント
音楽 :ブライアン・メイ
出演 :メル・ギブソン、ケル・ニルソン、ヴァーノン・ウェルズ、ブルース・スペンス、エミル・ミンティ、他
【作品概要】
前作の大ヒットを受け、ジョージ・ミラー監督が盟友バイロン・ケネディと組んで、再びマックス・ロカタンスキーを主人公とした映画を製作。
製作費は前作の約10倍。凶悪な面の悪人と凶悪なボディの車を用意。更に荒廃した世界としてのビジュアルインパクトを求めて、完全な砂の荒野へと舞台を変更。
本作によって、ポスト・アポカリプス系SFアクション映画の型が完成。その後の映画史に多大なる影響を与えることになる。
【作品感想】
前作にてどん底まで落ちたマックス。それと呼応するかのように、大国間の世界大戦が勃発。見渡す限り砂の荒野では、僅かなガソリンを求めてならず者が暴れ回ります。どうやら、マックスの失意と文明の喪失度合いは、比例して悪化していくようです。
2015年の『マッドマックス 怒りのデス・ロード』にて描かれたマックスの姿は、まさに精神的どん底。勿論世界の荒廃もシリーズ最高峰となり、文句のつけようが無い地獄と化しました。
さてさて、ポスアポ映画の金字塔にして、教科書的お手本作品である本作ですが、なにもその世界観設定だけで評価されているわけではございません。
単純に、作中のカーアクションが当時画期的なほどカッコ良く(今見ても素晴らしい出来栄え)、爆走する暴走車両のビジュアル含め、世界中に影響を与えました。
超絶寡黙な主人公マックスのキャラクター設定に、所謂神話上の英雄に見られるような特徴を付与したことで、普遍的英雄譚として見るものを魅了する力が備わったのも、語り継がれる作品となった一因でもあります。
ボロいライダースの革ジャン、無愛想で言葉少な、腕っ節も勝負強さも一流で、なんやかんや言いつつも弱い者の側に立って戦い、最後には静かに去っていく……。
どこにも居場所の無い孤独な男の、死に場所を求めるかのような流浪の旅の果てに、果たして安息は訪れるのか?
まだご覧になっていない方は、是非ご鑑賞ください!