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コンスタンティンのYYamadaのレビュー・感想・評価

コンスタンティン(2005年製作の映画)
3.6
【アクション映画のススメ】
〈ジャンル定義への当てはめ〉
 ○: 心理描写より外面的な動作を重視
 ▲: 格闘・戦闘を解決の糸口とする

◆作品名:
コンスタンティン (2005)
◆アクション映画のジャンル
ダーク・ファンタジー/
 悪魔の人間界侵攻の阻止

◆類似作品
・ロード・オブ・ザ・リング
・エンド・オブ・デイズ
・ゴースト・ライダー

〈本作の粗筋〉
・この世は天界・人間界・地獄の3つに分けられ、それぞれの住人は別の世界に往来出来ない。しかし実際は、天使や悪魔と人間の中間的存在「ハーフ・ブリード」が人間界に住み着いて暗躍していた。
・かつて2分間だけ自殺に成功したことで、天国行きを閉ざされたジョン・コンスタンティンは、死後に地獄へ送られる運命にあると知り、エクソシストとして悪魔を成敗することで天国に行こうと目論んでいた。そんなジョンのもとに、双子の姉妹を亡くした刑事アンジェラが現れた…。

〈見処〉
①主演: キアヌ、原案: DCコミックスは、
「天国と地獄のエージェント」
・コンスタンティン』は2005年に製作されたファンタジー・アクション映画。監督はミュージック・ビデオ出身のフランシス・ローレンス。
・原案はDCコミックス刊行のアメリカンコミック『ヘルブレイザー』。
・主演は『マトリックス』3部作の主人公ネオ役のあとの出演となるキアヌ・リーブス。ヒロインは『チェーン・リアクション』でもキアヌと共演しているレイチェル・ワイズ。
・『ドクター・ストレンジ』がティルダ・スウィントンが中性的な堕天使役、ジョン・コンスタンティンのサイドキック役にブレイク直前のシャイア・ラブーフが出演している。
・「人間界を舞台とした神と悪魔の縄張り争い」を題材とした本作。興行では期待外れの結果となったものの、一部ファンのあいだで高い人気を誇るカルト作品となっているが、一部のイスラム諸国で上映禁止となるなど、キリスト教にまつわる単語や宗教観などが取り入れられている宗教色が強い作品でもある。

②キアヌと続編
・本作主演のキアヌ・リーブスは「豪華船のチェイス・シーンに無理あり」と出演辞退した『スピード』のケースを除くと『ビルとテッドの大冒険』3部作(1989-2020)、『マトリックス』4作(1999-2021)による、長期間を明けて続編製作されているシリーズや、『ジョン・ウィック』(2014-)のように、現在進行形で製作されている作品もあるなど、続編出演に寛容な考えを持っている。
・現在シリーズ化されていない作品のなかでキアヌは、本作のジョン・コンスタンティン役に愛着を持っていると言われており、2021年秋に『マトリックス レザレクションズ』のプロモーションのため、米国のトーク番組に出演した際に「もう1度、ジョン・コンスタンティンを演じたく、努力はした」と告白している。
・必ずしも興行面で成功したと言えない本作続編製作のためには『マトリックス』と『ジョン・ウィック』最新作が共にヒットし、キアヌ・リーブスがマネーメイキングスターであることを証明する必要がありそうだ。

③結び…本作の見処は?
「あっち」ではなく「こっち」の続編を製作すべくだったのでは!?
◎: 独特の宗教感に基づく、世界観が独特。とくに地獄は『ロード・オブ・ザ・リング』の闇の世界のような描写で強いインパクトを残す。
◎: キアヌ・リーブスとレイチェル・ワイズの美男美女を擁しながら予定調和の恋愛関係を描いていないところが良い。作中、終始、口づけを交わす素振りにもどかしさが垣間見れるのは、一介のホラーアクションではない。
○:「聖なるショットガン」や「純金のメリケンサック」など悪魔に有効な謎めいたガジェットがなかなか面白い。
○: 当時は珍しかったエンドロール後の重要シーン。ネット配信サービスで視聴する際は、次の作品のリコメンド表示を無視するように!
▲: 宗教用語や遺物について説明が薄く、何度か巻き戻しで確認する場面があったのは自分だけだろうか?
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