たにたに

シャッター アイランドのたにたにのネタバレレビュー・内容・結末

シャッター アイランド(2009年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

【正義と復讐】2022年167本目

精神異常を持つ囚人者たちを監獄する孤島、通称シャッターアイランド。
大きな鉄格子の門が構えられ、囲われる壁には有刺鉄線が張られている。
そんな脱獄不可能と思われる監獄から1人の囚人が逃げ出したと聞き、連邦保安官のディカプリオとマークラファロがやってくる。

この手の話は難しいですね。
疑わしきは主人公なので、ディカプリオの幻覚描写や妙な違和感によって、あぁ彼はこの監獄の"患者"なんだろうなとわかってしまう。元軍人の彼は、戦地でのトラウマが元となるPTSDが下地にあって、それに伴う悲しい事件が彼の精神にトドメを指した。

彼に"現実"を突きつける、精神医療の一環に付き合わされるわけですが、カタルシスを楽しむというよりも、その映像体験に引き込まれる擬似体験のようなものがこの映画の楽しみ方の一つとも言える。

彼は悲しみの果てに暮れる、手助けを必要とする人間である。
復讐心に駆られた妄想が現実を歪め、全てが敵に見えてくる。

何が正義で、何が悪か。
科学的には理解は不可能だ。
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