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ワイルド7のMOCOのレビュー・感想・評価

ワイルド7(2011年製作の映画)
2.5
「お前ら東日本銀行本店より金塊を盗み出した犯人として退治する」(飛葉)
「こいつら日本語をよく知らねえのか?退治じゃなくて逮捕だろ?」(銀行襲撃犯)
  💥(スライドアクションリピーター=散弾銃の一撃で乗用車に乗る犯人4人を射殺)
「こうやるから退治ってんだよ」・・・原作第一話『野性の七人』より


『悪をもって悪を制す』
 末は警視総監と噂される警視庁のキャリア官僚の草波 勝は「法で裁けない悪党は処刑してしまうべきだ」という持論を唱え、犯罪歴のある7人を選抜し『ワイルド7』を組織すると自ら隊長となり法で裁けない悪党を処刑していきます。
『ワイルド7』の噂は都市伝説のように知られていくのですがその存在は公表されることはなく・・・。

 リアルタイムでワイルド7を週刊誌(少年キング)で読んでいた私にとって主人公飛葉大陸の銃と言えば、銃身を切り詰めたコルト・ウッズマン。
 連載修了の後、時を経て「コミックバンバン」で始まった続編では本来22口径のウッズマンに44マグナム弾が使える有り得ない改造までして原作者の望月三起也氏が拘り続けた飛葉のウッズマンでしたが、映画の『コルト・ウッズマン飛葉カスタム(架空の銃)』はウッズマンの美しいデザインとは程遠いものでした。望月三起也氏もさぞがっかりしたのではないでしょうか・・・。

 ビルの階段をバイクでかけ上るシーンは階段を守るためなのか、バイクを守るためなのか階段に合板が設置されているのには笑ってしまいましたが、銃撃戦もバイクアクションも、日本の映画ってここまで描けるようになったんだって思わせる反面、大口径の銃の反動やサイドカーの砲弾の威力は不満だらけ、あれだけの銃弾が飛び交えば「ビーチレッド戦記」「プライベートライアン」「ランボー最後の戦場」なみの戦場になっていたはずなのですが・・・。

 オフの茶目っ気たっぷりな飛葉は映画の中に無く、あんなに暗いイメージじゃあないですね・・・。

 深田恭子さんがいつもの天然ボケのようなセリフまわしでなかったのは良かった。
 いつもは、天然ボケをやらされている訳ですね。 
 中井貴一さんはやっぱり上手でした。

 原作の「野生の七人」「コンクリートゲリラ」を基軸にしたストーリーはまあまあの出来なのですが、肝心の飛葉とコルト・ウッズマンが違っては・・・。というのが素直な感想。
 
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