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ペネロピのkuuのレビュー・感想・評価

ペネロピ(2006年製作の映画)
3.6
『ペネロピ』
原題Penelope.
製作年2006年。上映時間102分。

クリスティーナ・リッチが豚鼻の少女に扮する奇想天外な英国産ロマンティック・コメディ。
共演は詹姆斯•麦卡沃伊って誰やねんてなるジェームズ・マカボイ(漢字は中国語表記やとこう書くと知りかいてみたくなった🙇‍♂️)、リース・ウィザースプーンほか。
今作品には、『ゲーム・オブ・スローンズ』(2011年)のキャスト3名が出演してた。
リチャード・E・グラント(イゼンバロ)、ピーター・ディンクレイジ(ティリオン・ラニスター)、バーン・ゴーマン(カール・タナー)。

名家のお嬢様ペネロピは、先祖が魔女にかけられた呪いのせいで、生まれた時から豚のような鼻を持っている。
彼女は自分の顔を見ても逃げなかった唯一の青年マックスに恋をするが、実は彼の正体はペネロピを狙う新聞記者が送り込んだスパイだった。。。

当初、今作品を、甘いロマンスと穏やかなユーモアに満ちた、子供向けの、どちらかといえばガーリーな映画やと思っていました。
しかし、今作品を見たとき、あらっと勘違いに気づいた。
今作品は、メチャ成功したとは言えないかも知れへんけど、今作品を愛せたし、それが重要なことなんかなぁと。
また、いくつかの小さな欠点を除けば、この映画には批判されるようなことは何もないかな。
今作品では、何て云ってもペネロピが輝いている。
クリスティーナ・リッチはペネロペという役を見事に演じていました。
ストーリーが進むにつれ、彼女の心情が手に取るようにわかるから不思議やし、また、ユーモアがあり、ギャグや笑いを誘うシーンがあるけど、それは本物のように感じた。
彼女の母ちゃん役のキャラも好きになれたなぁ。
父ちゃんは何故かあまり出番がなく、娘のことをそれほど気にかけている様子もないし、リースの登場があんなに遅くて、出番が少なければよかったのにと個人的には思います。
でも、ホンマにクリスティーナ・リッチは見事にやってのけた。
主役の俳優も良かったけど、背の低い彼も、復讐を胸に秘めた記者をうまく演じている。
ただ、今作品の最大の問題点は、中身が多すぎることかな。
些細なことやけど、たくさんのストーリーがあるんやけど、なぜかやり残されている感は否めない。
例えば、主役の二人は、最初のうちはやることがたくさんあったのだが、他の出来事に集中し続けるため、しばらく放置されちまう。
料理人が多すぎるとスープが腐る(Too many cooks spoil the broth.)日本なら『船頭多くして船山に登る』という言葉がある。
同じように、多すぎるストーリーは脚本を台無しにするときって結構ある。 あと、主人公はもっと器量がわるくてもいいような気がするかな。
とは云え、相対的には善き作品でした。
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