YYamada

dot the i ドット・ジ・アイのYYamadaのレビュー・感想・評価

dot the i ドット・ジ・アイ(2003年製作の映画)
3.8
【サスペンス映画のススメ】
〈ジャンル定義への当てはめ〉
 ○: 観客の緊張感を煽る
 ○: 超常現象なし

◆作品名:
Dot the i ドット・ジ・アイ (2003)
◆サスペンスの要素:
・禁断愛の行方は…?

※本作はレビューチェック前の予備知識がない状態で鑑賞することを強くオススメします。

〈本作の粗筋〉
・ロンドンに暮らす美しいスペイン人美女カルメンは、優雅な生活を送る優しい恋人バーナビーにプロポーズされ、承諾する。
・ある夜カルメンは、独身最後の「ヘンナイト・パーティー」ルールに従い、その場にいる一番セクシーな男性とキスすることになった彼女は、ビデオカメラを手にした青年キットを選ぶ。余興気分の気楽なキスのはずが、唇を重ねた瞬間、彼女はキットこそ運命の男だと確信。やがて、何かに導かれるように再会する2人だが…。

〈見処〉
①サンダンス映画祭で絶賛された、
 パーフェクト・スリラー
・『Dot the i ドット・ジ・アイ』は、2003年にイギリス・スペイン・アメリカ合作として製作されたスリラー。
・タイトルは、英語の慣用句「dot the i's and cross t's/注意深く完璧に対応する」から。
・主演を『天国の口、終りの楽園。』(2001)にてブレイク直後のメキシコ人材
俳優、ガエル・ガルシア・ベルナルが務める本作は、三角関係の恋愛模様を先の読めない巧妙なプロットで展開するラブサスペンス。後半の急展開は、誰も予想出来ない。

②結び…本作の見処は?
◎: 情熱的な恋愛映画の前半に対して、後半部は王道ミステリーに転換する「二毛作ムービー」。時折、ハンディカム映像が効果的に挿入され、物語の結末は想像しながら、緊張感高く鑑賞出来る作品である。
○: 主演のガエル・ガルシア・ベルナルの友人役を『マッドマックス 怒りのデス・ロード』トム・ハーディと、Netflixドラマ『Marvel デアデビル』のチャーリー・コックスが務めている。国際的な人気俳優のオーラなき若かりし日の演技は大変貴重。
▲: 新人監督マシュー・パークヒルによる演出や劇中曲はイマイチ。大変魅力的なルックスのヒロイン、カルメンの性格描写にも一貫性がなく、彼女の過去に何があったか?も触れずじまい。良質の脚本をもて余し気味の演出と思わざるを得ない。

「胸糞恋愛映画」or「鮮やかどんでん返し映画」…その観点によって、賛否両論が激しい作品だと思います。
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