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何も変えてはならない
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『何も変えてはならない』に投稿された感想・評価

emily
4.0
フランス人女優ジャンヌ・バリバールの歌手活動を追ったドキュメンタリー映画。歌のレッスンからアルバム作り、ライブの映像を挿入しモノクロ映像の中で5年間の活動の軌跡を追う。

 固定カメラによる客観的な視点で永遠とワンフレーズを納得いくまで繰り返していく。モノクロの映像の中に、彼女の顔の白さだけが浮き彫りになり、表情はあまり読み取れない。白黒というよりも黒が非常に強く、白いスクリーンを使って見せる光と影が醸し出す独特の幻想感と、骨太な歌声の交差が生き物の「今」を映し出す。ただそこに映されているのだ。

 それは彼女を知らない私からしたら無意味で、とても退屈な映像の連鎖である。しかし徐々に徐々にその歌声が心の奥で形を持ち始めるのだ。ピアノの奏者越しに彼女を捉える。このシーンが絶品の構図である。その姿もほとんど映らず、ピアノの音がしっかりと耳に響き、男性の声の間から聞こえる。いつの間にか彼女の歌声を聴こうとしている。あの骨太の歌声を聴き分けている自分がいるのだ。時折挿入されるライブのシーンも引きの映像によりその臨場感を味わえる物ではない。爆音で伝わってくる訳ではない。あくまでカメラを感じさせる客観的な視点で捉えており、しっかり境界線が引かれている。

 窓から光が注ぐ部屋でのレコーディングもある。マイクの前からカメラは捉え、光が左からさすことにより彼女の顔はほとんど見えない。煙草の煙がもくもくと立ち、時折自由な今を切り取るカメラにハッとさせられる。偶発的であるようで、計算されつくしたような突き放したカメラにくぎ付けになる。それはすべてが重なった結果作り出された「今」であり、何かが伝わる訳でも何かが変わる訳でもない。見終わった後に何か満足できるものがある訳でも背中を押される訳でもない。今の連鎖で作品が作られていくように、ワンフレーズにこだわり、アレンジの一つに時間を費やし完成されていく曲作りが交差する。しかしそれは終わる事なく、満足されることもない。常に追い求めていく。しかし結局最初がシンプルなのが一番良かったりもする。
菩薩
4.2
桜木花道が「左手は添えるだけ」ならばペドロ・コスタは「カメラは据えるだけ」だ。スラムダンクと銘打ちながら山王戦で勝負を決めるのはあの二万本シュートの先の奇跡、ここに刻まれているのは「何も変えてはならない」と銘打ちながら変わりゆく一人の女性の5年間の軌跡である。フィクションとドキュンメンタリーの境界を彷徨うペドロ・コスタらしく、女優と歌手、リハーサルと本番、主役と脇役、賞賛と非難(指導)、そんな境界に発生する様々な「ズレ」を堪能できる。この人、はっきり言って歌はさほど上手くないし、リズム感に至ってはまるっきり無い。だが一度舞台の上に立てばしっかりとした「画」になるし、リハーサルの最中だって、タバコを燻らしながら気怠そうにマイクに向かうその横顔の美しさと言ったら無い。奥に見える白いスクリーンに影となって映し出される彼女の横顔に、そっと被さる立ち上る紫煙…惚れるんだこれに。映画の世界は楽しみながら、音楽の世界は正確に、とは言え彼女は終始不正確ながらも楽しみながら音楽活動に向かっている様に映る。それを象徴するのがラストの楽屋セッションではないか、アンプに繋がれていないギターに即席のペットボトルパーカッションをお供に悠々と歌い上げる彼女の顔に浮かぶ笑み…また惚れるんだこれに。以前DVDで観た時には大して響かない作品であったが劇場で観ると丸っ切り違う作品に観えた、これだけなぜかレンタル出来ちゃったりするけどその辺りも絶対にズレてる、ちょっとどうにかしてくれ紀伊国屋さんよ。
gaku
3.6
女優ジャンヌバリバールの歌手活動ドキュメンタリー。歌唱トレーニングやリズム隊との音合わせ?等ライブに向けた準備を淡々と行っていく。正直彼女の事を全く知らない為ドキュメンタリーとしての面白味はなかったが、全編モノクロ・固定カメラ撮影がとてもクール。不思議と惹きつけられてなんとなーく、ぼーっとしながら見入った。発音を指導され、同じ歌のフレーズを何度も歌唱していたのが印象的。
しっかり全編見た後に特典として13分程のライブ映像(カラー)を堪能できるので嬉しい。

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