B5版

早春のB5版のネタバレレビュー・内容・結末

早春(1970年製作の映画)
2.9

このレビューはネタバレを含みます

春が早すぎた、少年のある種の痛々しい感情は分からない人は永遠に分からない感覚ではある。
繊細で残酷で迷惑で純粋の巣窟のようなエゴむき出しの感情。

誰かに自分を決められたくないと、少女として、成熟した大人としての部分で迷い踠いていた彼女。
この少年の「僕と君しかいない世界」に連れ込みたいという想いを受け取るには、彼女は少し大人だった。
看板にしか衝動をぶつけられなかった時点で、
大人の仲間入りしたふりを通さず、途中に出てきた女の子と青春のプロセスを歩み直せばよかったのになぁ。

最終的にこの監督とは合わないということは感じましたが、
要所要所のおかしみや、絵の美しさ、映り込む激情の現実感など破片破片はなんだか心に残っていきそう。
B5版

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