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この空の花 長岡花火物語のminorufukuのレビュー・感想・評価

この空の花 長岡花火物語(2012年製作の映画)
4.9
大林宣彦監督作品。
度肝を抜かれる。とにかく普通ではない映画。びっくり。70代の監督が撮れる映画ではない。

新潟県長岡市を舞台に、長岡の戦争と震災と花火を題材に話が進むのだが、情報の詰め込み方がはっきり言って異常。不自然。
冒頭のはもう困惑の一言。
ある人物の戦争体験談が脈絡もなくいきなり始まり、別の人物の説明セリフが食い気味に重なる。人もいっぱい出てとにかく喋る。映像も同様で戦時の回想シーンに飛んだかと思ったら、そこに現代の風景が重なってるし、実写の中に紙芝居アニメーションが入ってるかと思ったらその紙芝居の中に実写が入ってたりとわけわからす。
あと、いきなり登場人物がカメラ目線で話しかけてくる。
物語のキーとなる少女役の人が一輪車世界一の経歴があるためか、異常なまでの一輪車押し。もちろん、戦時中の回想シーンでも一輪車が出てくる^_^
もう終盤は過去現代ごちゃまぜで、演劇と紙芝居と花火と観客の悲喜こもごもが同時進行で展開してまさにカオス。ラストは謎の感動。

たまのパーカッションの人が山下清役で出ていた。これ以上ないくらいはまり役。

この映画、長岡の地域資料として図書館とかにあるのかなあ。だったらスゲえ。
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