マッスル入道

マトリックスのマッスル入道のネタバレレビュー・内容・結末

マトリックス(1999年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

名作とされる映画って本当に面白いんだなぁとしみじみした。
テンポが異常にいいし,一見難解そうなストーリーなのに分かりやすく伝えてくれるし,状況説明があからさまでなくて自然だし,インパクトに残るシーンも多いし(既にいろんな作品でそのシーンのパロディを見てきたからかもしれないが)。

個人的には,人間は地球上の生物の多くにとって嫌な存在だと思うし,だったら拘束状態で仮想現実を見ながら人工知能たちの養分になるってのも別にいいんじゃね?という考えを持っている(わざわざ仮想現実を見せる必要性は謎。聞き逃したかも?)。
だから,レジスタンス(?)側の気持ちはよく分からん。
仮想現実だろうと現実だろうと,脳みそが見せる世界しか見られないわけで。前者と後者が大して変わらなく感じられるとして,前者はそんなに悪くて,後者はそんなに魅力的だろうか?まして現状じゃあ後者の方が凄惨だし。”解放”された人々は大変なことになるんじゃないかなぁ。
ただ,桃源郷のような仮想現実を人間自身が拒絶したってのはね,お前ら何余計なことしてくれとんねん!!!!!!!!と思った。

で,映画のシチュエーションからいろいろ妄想をすることができて面白かった。
(たぶん)受精卵の段階からああいったカプセルに入って胎児のように丸まったまま育ち,なおかつ現実の物理刺激を受けることなく脳内で情報処理の全てが完結するというシチュエーションで,人間はどうなっちゃうんだろう。
実際には,目覚めた時にネオがやったように,いきなり五感で世界を認識したり,正常に動いたりするのは難しいんじゃないか?と想像する。カプセル内でどんな刺激を与えてるかにもよるけど…いやでも人間の身体能力や脳を現実の物理刺激を受けた場合と同じように発達させるために,わざわざそれ用の刺激をカプセル内で与えるためのエネルギーを人工知能達が割いているとは思えん。どうせカプセル内で一生を終えるんだから無駄だ。
と考えると,生まれてから筋肉をほぼ動かしたことないんだから,みーんな体が貧弱なんじゃないかと思う。映画の中ではそんなことはなかったけども。

「いいこと言ってそうだけど何言ってるかよくわからん」なセリフが多かった。特にモーフィアス。
トリニティーからネオへの愛もよくわからん。
この辺りは「はぁそうなんですか」としか思えなかった。

いつか見たいな〜と頭においてある作品ではあった。今見ようと思ったきっかけは,最近見た『オージーのおかしなワールド』で「マトリックスの最初の作品は傑作なのに続編は酷かった。なぜまた今続編を出すんだ」と悩む人の話が出てきたことだ。
映画に詳しいわけでもないから,どの辺がそうだと具体的には言えないが,確かに『マトリックス』は傑作なんだろうな〜と肌感覚で思う。んで,続編は見なくていいかな…と今のところ考えている。
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