タケオ

セント・オブ・ウーマン/夢の香りのタケオのレビュー・感想・評価

3.8
「ゴッド•ファーザー」「狼たちの午後」「ディック•トレイシー」などの作品で演技を評価され何度もアカデミー賞にノミネートされながらもなかなか受賞に至らなかったアル•パチーノが、遂にアカデミー賞主演男優賞を受賞した記念的作品!

人生の岐路に立たされた苦学生チャーリーと偏屈で孤独な盲目の退役軍人フランクが友情を育んでゆく物語。

自身や世の中に絶望し生きる希望を失ったフランクと、友人を裏切るか自分の未来を選ぶかの選択に苦しむチャーリー。
一見すればなんの接点もないように思える2人の心の交流が、それぞれの人生に温かい明かりを灯してゆく過程が非常に魅力的!

視線を動かさず瞬きもしないというアル•パチーノの壮絶な演技は見応えあり‼︎
あまりにも過酷な役作りで失明寸前だったとか•••!

演技面はもちろんのこと、フェラーリでの爆走シーンや情熱的なタンゴシーン、クライマックスの名演説など1シーン1シーンが絵になるのも本作の見どころの1つ。

全体的にやや大味で御都合主義な点が気にならなくもないが、人生を歩んでいくうえで大切な事がなにかをスッと心に教えてくれるような心地よい作品でした。
タケオ

タケオ