-カメラを片手に全国を駆け回るとき、畠山理仁の目は光輝く『NO選挙, NO LIFE』(23年)-
「候補者全員取材」をモットーに全国各地で選挙取材を敢行するフリーランスライター畠山理仁の活動を>>続きを読む
-妖怪たちがいた「世界」への憧憬『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』(23年)-
鬼太郎は正統派のヒーローではない。近年では「悪い妖怪から人間たちを守る正義のヒーロー」というキャラクターが定着しつつあるよ>>続きを読む
-安土桃山時代ゆえに可能となった「たけし軍団」の再来!『首』(23年)-
80~90年代に「たけし軍団」は過激な芸風で一世を風靡した。しかし、今となってはそれも昔のはなし。その後、良くも悪くも時>>続きを読む
-豪華客船(風)の虚ろなセットとVFXが、本作の病理を如実に物語っている『クレイジークルーズ』(23年)-
豪華客船を舞台にしたミステリー仕立てのロマンティック・コメディ───とのことだが、本作>>続きを読む
-失われゆくものを前に、我々はどう振る舞うべきなのか『北極百貨店のコンシェルジュさん』(23年)-
物語だけに注視すれば新人コンシェルジュの秋乃(川井田夏海)が失敗を繰り返しながら成長していく姿>>続きを読む
-3パターンのみの演技で構成されたヘッポコ人間ドラマに苦笑『ゴジラ-1.0』(23年)-
山崎貴は「いかなる俳優からも大根演技を引き出すことができる」という類い稀なる才能の持ち主だ。「一体どんな>>続きを読む
-フィンチャーはひねくれたロマンチスト『ザ・キラー』(23年)-
1950~70年代にかけて製作されていた「フレンチ・フィルム・ノワール」の潮流を思い起こさせる作品だ。中でもとくに、ジャン=ピエ>>続きを読む
-借り物ばかりの虚しい映画『ザ・クリエイター/創造者』(23年)-
たいへん気合いの入った作品ではある。続編やリメイクばかりが金太郎飴のごとく量産されている昨今において、本作のような独立したオリ>>続きを読む
-「板挟みの男」スコセッシと、「映画」に群がる狼たち『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』(23年)-
「この絵の中に狼たちが見えますか?」───仕事を求めてオクラホマにやって来たばかりの主人公>>続きを読む
-曖昧模糊とした作品でも、ベニチオ・デル・トロの存在感だけは確かだ『レプタイル ー蜥蜴ー』(23年)-
監督のグラント・シンガーは「CBR」のサム・ストーンとのインタビューで、本作について「アメ>>続きを読む
-「ファイナル・ガール」を脱する時『PIGGY ピギー』(22年)-
いわゆるホラー/スラッシャー映画の「ファイナル・ガール」の多くが処女であることは、キャロル・J・クローバーをはじめ多くの批評>>続きを読む
-ついにマッコールは「神の代理人」と化した!『イコライザー THE FINAL』(23年)-
元特殊工作員ロバート・マッコール(デンゼル・ワシントン)の活躍を描いた人気アクション・シリーズの第3>>続きを読む
-80年代テイスト全開、とにかくご機嫌なブラック・コメディ!『コカイン・ベア』(23年)-
映画冒頭、ハイになった密輸業者が飛行機の中で、ジェファーソン・スターシップの『Jane/ジェーン』(7>>続きを読む
-'永遠の中学生'ニール・マーシャルは、カーペンターとミラーと嫁を愛し続ける『ヘル・ディセント』(22年)-
ジョン・カーペンターとジョージ・ミラーをこよなく愛する'永遠の中学生'ニール・マーシ>>続きを読む
-目を背けたくなるような過酷な現実への「怒り」に満ちた、なかなか気骨のあるジャンル映画『AIMEE エイミー マリーン・フォース』(22年)-
クエンティン・タランティーノは『イングロリアス・バ>>続きを読む
-予定調和の物語の中では、何もかもが軽い『バーナデッド ママは行方不明』(19年)-
小説家のマリア・センプルが執筆し、2013年にアレックス賞を受賞した同名小説の映像化作品。監督を務めるのは『>>続きを読む
-キアヌ・リーヴスと「なんかカッコいいもの」の集大成!『ジョン・ウィック:コンセクエンス』(23年)-
映画冒頭、モロッコの雄大な砂漠で、大きな太陽をバックに地平線から馬を駆る男たちが現れる。言>>続きを読む
-無垢でおバカなティーンエイジャーの無限のイマジネーションの中にこそ、「真のヒーロー」は宿るのだ!『ミュータント・タートルズ ミュータント・パニック!』(23年)-
監督を務めたジェフ・ロウは本>>続きを読む
-優雅さと上品さ、そして遊び心。ブラナーがついに掴んだポアロ像『名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊』(23年)-
ケネス・ブラナーが監督,主演を務める『名探偵ポアロ』シリーズの第3弾。原作はポアロを主>>続きを読む
-ブロムカンプが描き続ける、「異世界」でのアツい戦い『グランツーリスモ』(23年)-
『第9地区』(09年)『エリジウム』(13年)『チャッピー』(15年)『デモニック』(21年)などの作品で知>>続きを読む
-そそっかしい編集が映画への没入を妨げる『ドラキュラ/デメテル号最期の航海』(23年)-
ブラム・ストーカーが執筆した怪奇小説の古典『吸血鬼ドラキュラ』(1897年)における「デメテル号船長の航>>続きを読む
-美しく脆い「ふたりだけの世界」『ファルコン・レイク』(22年)-
「何か臭うぞ」───もうすぐ14歳になる主人公バスティアン(ジョゼフ・アンジェル)とすれ違う大人たちは口を揃えて言う。いうまで>>続きを読む
-この夏、最もホロウな映画体験!『ホーンテッドマンション』(23年)-
ディズニーパークの人気アトラクション『ホーンテッドマンション』の3度目の映像化作品である。当初はギレルモ・デル・トロが製作>>続きを読む
-全てはマ・ドンソクの拳のために『犯罪都市』(17年)-
マ・ドンソクが韓国を代表するスター俳優のひとりであることは論を俟たないが(国籍はアメリカだが便宜上)、彼にはひとつだけ大きな問題がある。>>続きを読む
-これはウェス・アンダーソン版『ツイン・ピークス The Return』だ!『アステロイド・シティ』(23年)-
冒頭、ブライアン・クランストン演じるテレビ司会者がスタンダードサイズのモノクロ画>>続きを読む
-どこまでも'映画的'に描かれる、無垢で残酷な「子供の世界」『イノセンツ』(21年)-
冒頭、車の中で主人公イーダ(ラーケル・レノーラ・フレットゥム)がおもむろに自閉症の姉アナ(アルヴァ・ブリン>>続きを読む
-やれることは全てやっている・・・が、やはりオリジナル版には遠く及ばない『死霊のはらわた ライジング』(23年)-
サム・ライミ監督の長編デビュー作『死霊のはらわた』(81年)は「映画を鑑賞する」>>続きを読む
-前代未聞!ステイサム主演のアサイラム映画(みたいな映画)!『MEG ザ・モンスターズ2』(23年)-
物語中盤、仲間とともに海底7000メートル地点に取り残された主人公ジョナス(ジェイソン・ス>>続きを読む
-王道ホラーに込められたアツい人間讃歌に涙!『ブギーマン』(23年)-
スティーヴン・キングが1973年に発表した同名短編小説の2度目の映像化作品である。監督を務めるのは、ホラー映画界の新鋭ロブ>>続きを読む
-「精神世界(インナースペース)」への接触を試みる、最も官能的なセックス『クライムズ・オブ・ザ・フューチャー』(22年)-
デヴィッド・クローネンバーグ監督にとって「肉体の変容」は大きなテーマの>>続きを読む
-爽快エンターテインメントの力を信じきれない監督が撮った「エンターテインメント」は、ただひたすらに退屈だ『リバルバー・リリー』(23年)-
長浦 京による同名小説の映像化作品。大正末期、元諜報員>>続きを読む
-「わかる」ためには、まず「わからない」というスタートラインに立たなければならない『シン・ちむどんどん』(23年)-
ラッパーのダースレイダーと時事芸人のプチ鹿島が1週間のニュースを軽妙なトーク>>続きを読む
-幾重にも風刺や皮肉が込められた、一筋縄ではいかないブラック・コメディ『バービー』(23年)-
デズモンド・ナカノが監督を務めた『ジャンクション』(95年)は、白人と黒人の立場をスワップすること>>続きを読む
-徹底的に「子供向け」、だからこそアツいのだ!『トランスフォーマー/ビースト覚醒』(23年)-
「子供向け」と「子供騙し」は言葉の響きこそ似ているが、その意味合いはまったく異なるものだ。むしろ対>>続きを読む
-刑事アクションの歴史を変えた革命作『ブリット』(68年)-
クリント・イーストウッドやロバート・レッドフォードなど、自らプロダクションを立ち上げて映画製作を行う俳優は数多く、スティーヴ・マック>>続きを読む
-泥沼の末に生まれた、究極のベトナム戦争映画『地獄の黙示録』(79年)-
かつて監督のフランシス・フォード・コッポラは、長谷川和彦とのインタビューで本作について「この映画のテーマとは何か?」と尋>>続きを読む