タケオさんの映画レビュー・感想・評価

タケオ

タケオ

激突!(1971年製作の映画)

4.0

 荒野のハイウェイを運転していたセールスマンの主人公が、謎の巨大トレーラーから執拗に追い回される姿を描いたノンストップ・スリラーエンターテインメント。「テレビ映画」として制作された作品ではあるが、なか>>続きを読む

JUNK HEAD(2017年製作の映画)

3.9

 『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』(68年)『悪魔のいけにえ』(74年)『ハロウィン』(78年)『死霊のはらわた』(81年)など、素人同然の監督が「気合い」と「情熱」だけで完成させた作品は数多く存>>続きを読む

ロード・オブ・カオス(2018年製作の映画)

4.6

 「エンペラー」「バーズム」「ダークスローン」と並び、初期ブラック・メタル・シーンを代表する伝説的な存在となったノルウェーのバンド「メイヘム」が、過激なパフォーマンスで世界を席捲し、狂乱の果てにやがて>>続きを読む

ノマドランド(2020年製作の映画)

4.4

 かつての総中流の夢はどこへやら。アメリカの経済格差は近年加速度的に広がっていき、遂には富裕層の上位1%がアメリカの総資産の約3割を独占するという「超格差社会」へと姿を変えてしまった。短期労働で食い繋>>続きを読む

ミナリ(2020年製作の映画)

3.8

 監督のリー・アイザック・チョンが、自らの幼少期の思い出を元に制作した人間ドラマ。80年代にアメリカのアーカンソー州へと越してきた韓国系移民の一家が、荒れた土地での生活に苦労しながらも懸命に生きようと>>続きを読む

ザ・ライダー(2017年製作の映画)

4.3

 落馬事故で大怪我を負ったカウボーイが、後遺症に苦しみながらも新たな生き方を模索していく姿を、ドラマ性や物語を持ち込むことなく「そのもの」として描き切るところに本作の凄みがある。
 クリント・イースト
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凶悪(2013年製作の映画)

4.0

 1999年に茨城県で起きた「上申書殺人事件」の首謀者逮捕までの経緯を描いたノンフィクションの犯罪ドキュメント『凶悪 -ある死刑囚の告発-』(09年)を原作とした、白石和彌監督の長編2作目となるクライ>>続きを読む

この世に私の居場所なんてない(2017年製作の映画)

3.7

「誰もが傷つけ合って、奪い合って、自分さえよければいいと思ってる。あまりにも醜悪よ、誰もがみんなクソッタレなのよ‼︎」真面目で気弱な看護助手のルース(メラニー・リンスキー)は、友人の前で思わずそう叫>>続きを読む

Fukushima 50(2019年製作の映画)

1.2

 「本作がどこまで事実に基づいた作品となっているのか?」という問題は一旦置いておくとしても、本作『Fukushima50』(20年)はそれ以前にあまりにも多くの問題を孕んでおり、観ていて本当に頭がクラ>>続きを読む

イコライザー2(2018年製作の映画)

3.7

 元特殊工作員ロバート・マッコール(デンゼル・ワシントン)の活躍を描いた人気アクションシリーズの第2弾。元上官で親友でもあるスーザン(メリッサ・レオ)の死を知ったマッコールが、独自に事件の真相を追う姿>>続きを読む

イコライザー(2014年製作の映画)

3.8

 アメリカのTVドラマ『ザ・シークレット・ハンター(原題: Equalizer)』(84〜89年)のリブート作品。元特殊工作員の主人公ロバート・マッコール(デンゼル・ワシントン)が、知人の娼婦を傷つけ>>続きを読む

1984(1956年製作の映画)

3.7

 個人の「自由」が全体主義によって容赦なく捻り潰されていく様を描いた、イギリスの作家ジョージ・オーウェルによるディストピア小説の金字塔『1984』(49年)の3度目の映像化作品。前2作はテレビドラマな>>続きを読む

シャークトパスVSプテラクーダ(2014年製作の映画)

3.4

 早い話だが、この手の作品に「人間ドラマ」を求める鑑賞者などいるのだろうか?この手の作品に僕が真に求めるもの、それはズバリ清々しいまでの「バカバカしさ」だ。安っぽいCGモンスター、チージー極まりないア>>続きを読む

小さな悪の華(1970年製作の映画)

4.4

 少女たちの錯乱し、混濁した、どこまでもねじくれた精神を描いたという意味において、本作はどこまでも真っ当な「青春映画」である。
 サタンに忠誠を誓った2人の少女たちは次々と悪事に手を染めていくが、彼女
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ローリング・サンダー(1977年製作の映画)

4.3

 「ベトナム帰還兵の孤独を描いた傑作」として名高い『タクシードライバー』(76年)だが、実は「ベトナム帰還兵」という設定にはあまり重点が置かれていない。主人公のトラヴィス(ロバート・デ・ニーロ)はそも>>続きを読む

不安の種(2013年製作の映画)

2.3

 中原昌亮によるホラー漫画『不安の種』(02年〜)の最大の魅力は「脈絡のなさ」にこそある(と、個人的には思っている)。何気ない日常に突如として'何か'が出現するが、最後までその'何か'の正体もわからな>>続きを読む

ヘルター・スケルター(1976年製作の映画)

3.5

 1969年8月9日、女優のシャロン・テートは友人達とともにカルト教団「マンソン・ファミリー」によって殺害された。続く8月10日、「マンソン・ファミリー」の指導者チャールズ・マンソンはテックス・ワトソ>>続きを読む

セシル・B/ザ・シネマ・ウォーズ(2000年製作の映画)

4.8

 1974年の「パトリシア・ハースト誘拐事件」をベースとした、ジョン・ウォーターズ率いる「ドリームランダーズ」の半自伝的なコメディ映画である。監督のジョン・ウォーターズは「主人公のセシル(スティーヴン>>続きを読む

ディープ・ブルー(1999年製作の映画)

3.9

 『JAWS/ジョーズ』(75年)と並ぶ「サメ映画」の金字塔・・・とまで言えるものかどうかには議論の余地があるが、数ある「サメ映画」の中でも傑作の部類に入る作品であることは間違いないだろう。
 全編の
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ザ・ピーナッツバター・ファルコン(2019年製作の映画)

3.8

 旅の道中で主人公のザック(ザック・ゴッツァーゲン)が「僕はダウン症なんだ」と叫ぶと、漁師のタイラー(シャイア・ラブーフ)は「知ったことかよ」と冷たく吐き捨てる。この一言によって、僕は思わず本作の虜に>>続きを読む

私というパズル(2020年製作の映画)

3.9

 監督を務めたコルネル・ムンドルッツォと脚本を執筆したカタ・ヴァーベルは実の夫婦であり、本作『私というパズル』(20年)は、実際に2人が子供を流産してしまった経験に基づいて制作された。既に2人は同名の>>続きを読む

この茫漠たる荒野で(2020年製作の映画)

3.8

 南北戦争終結直後のアメリカを舞台に、元南軍の主人公がネイティブアメリカンに育てられた少女とともに旅をするという本作のプロットは、ジョン・フォードの『捜索者』(56年)とも通底する比較的オーソドックス>>続きを読む

ラリー・フリント(1996年製作の映画)

4.5

- 追悼ラリー・フリント「自由の国アメリカ」を愛した男-

 2021年2月10日、ポルノ雑誌『ハスラー』の創刊者ラリー・フリントがロサンゼルスの自宅で亡くなった。享年78歳、死因は心不全だそうだ。彼
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マルコム&マリー(2021年製作の映画)

3.4

 「映画(をはじめとした映像メディア)」は本来的に「覗き見」としての性質を持っており、『裏窓』(54年)や『血を吸うカメラ』(60年)など、その性質を追求しようとした作品は数多く存在する。カメラフレー>>続きを読む

ローズマリーの赤ちゃん(1968年製作の映画)

4.2

 『エクソシスト』(73年)『オーメン』(76年)と並ぶ「オカルト・ホラー」の金字塔である。極めてフラキシブルな語り口が紡ぎだす神経質的な恐怖と不安は、今なお全く色褪せていない。 
 全編に満ち溢れる
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俺たちホームズ&ワトソン(2018年製作の映画)

3.3

 シャーロック・ホームズは正統派の英国紳士ではない。薬物中毒、女嫌い、共感性の欠如と多くの問題を抱えているホームズは、端的にいって'人格破綻者'だ。ガイ・リッチーが監督を務めた『シャーロック・ホームズ>>続きを読む

ディック・ロングはなぜ死んだのか?(2019年製作の映画)

3.4

 『スイス・ミー・アーミー・マン』(16年)で長編デビューを果たしたダニエル・シャイナート監督の最新作。全体的に『ファーゴ』(96年)を彷彿とさせる作風ではあるが、本作には「殺し屋」や「マクガフィン」>>続きを読む

バッド・テイスト(1987年製作の映画)

3.8

 『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズ(01〜03年)や『キング・コング』(05年)などの作品で知られるピーター・ジャクソンの長編デビュー作。ピーター・ジャクソンはニュージーランドの日刊紙「イブニング>>続きを読む

コブラ(1986年製作の映画)

3.5

 犯罪小説家ポーラ・ゴズリングの処女作『逃げるアヒル』(74年)を原作とした、80年代のスタローン全盛期を代表するクライム・アクション。ロス市警"ゾンビ班"に所属する荒くれ刑事「コブラ」ことマリオン・>>続きを読む

デビルスピーク(1981年製作の映画)

4.5

 『デビルスピーク』(81年)は「オカルト」と「スプラッター」を見事に融合させたホラー映画史に残る問答無用の傑作だ。主人公クーパースミスを演じたクリント・ハワードの怪演とも相まって、今尚カルト的な人気>>続きを読む

スパイダーマン2(2004年製作の映画)

4.6

 サム・ライミが監督を務めた大ヒットシリーズ『スパイダーマン』3部作の第2弾。「真のヒーローとは何か?」という普遍的なテーマに対してある種"究極的ともいえる解答"を提示してみせた「アメコミ映画最高傑作>>続きを読む

スペンサー・コンフィデンシャル(2020年製作の映画)

3.9

 『ローン・サバイバー』(13年)『バーニング・オーシャン』(16年)『パトリオット・デイ』(16年)『マイル22』(19年)に続く、ピーター・バーグ監督&マーク・ウォールバーグの仲良しコンビ「Wバー>>続きを読む

ロボコップ(1987年製作の映画)

4.6

 あの勇ましいテーマ曲を聴くだけでいつでも心が高鳴る。端的にいって『ロボコップ』(87年)が映画史に残る最高の映画の一本であることは論を俟たない。「近未来のデトロイトを舞台に、ロボットの警官が悪と戦う>>続きを読む

マイル22(2018年製作の映画)

3.5

 『ローン・サバイバー』(13年)『バーニング・オーシャン』(16年)『パトリオット・デイ』(16年)に続く、ピーター・バーグ監督&マーク・ウォールバーグの仲良しコンビ「Wバーグ」シリーズの第4弾。前>>続きを読む

工作 黒金星と呼ばれた男(2018年製作の映画)

4.4

 1992年。韓国軍の将校パク・ソギョン(ファン・ジョンミン)は国家安全企画部から「黒金星(ブラック・ヴィーナス)」というコードネームを与えられ、工作員として北朝鮮に潜入し核開発の実態について探ってく>>続きを読む

レスラー(2008年製作の映画)

4.4

 80年代はミッキー・ロークのキャリアの絶頂期だった。『ナインハーフ』(86年)への出演をきっかけに脚光を浴び、『エンゼル・ハート』(87年)のヒットによって人気スターとしての確固たる地位を確立。「世>>続きを読む

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