タケオさんの映画レビュー・感想・評価

タケオ

タケオ

映画(740)
ドラマ(22)

シャッター アイランド(2009年製作の映画)

3.6

マーティン•スコッセッシ監督の作品には、一貫して宗教的なテーマが描かれている。『タクシードライバー』(76年)は自らを殉教者だと思い込んだ男の物語だったし、『レイジングブル』(80年)は暴力的なボクサ>>続きを読む

ターミネーター ニュー・フェイト(2019年製作の映画)

3.7

『ターミネーター』シリーズ(84〜19年)は1作目から複雑なタイムラインを描いていたがために、続編やリメイク作には'斬新なアイデア'に加えて'新たな未来の可能性'を追求する必要が生まれてしまった。『タ>>続きを読む

ペイン&ゲイン 史上最低の一攫千金(2013年製作の映画)

3.9

1990年にマイアミで実際に起きた誘拐事件を映画化したブラック•コメディ。監督は『トランスフォーマー』シリーズ(07〜17年)で知られるマイケル•ベイ。本作は制作費2600万ドルとベイにしては非常に低>>続きを読む

ハッピー・デス・デイ(2017年製作の映画)

4.0

本作がホラー映画史において、全く新しい定型を生み出した革新的1作であることは間違いない。しかし、従来のホラー映画に対するカウンター意識から制作された『スクリーム』(86年)やホラー映画というジャンルそ>>続きを読む

ブレア・ウィッチ・プロジェクト(1999年製作の映画)

3.4

ファウンド•フッテージものには『食人族』(80年)や『ありふれた事件』(92年)など先駆け的な作品が数あるが、近年のモキュメンタリー•ブームにおける最大のキッカケとなったのは間違いなく本作である。本作>>続きを読む

彼女と僕のいた場所(1995年製作の映画)

3.7

『イカとクジラ』(05年)や『マリッジ•ストーリー』(19年)などの作品で知られるノア•バームバックが、24歳の時に脚本を書き上げ制作した監督デビュー作。まだまだ大人になりきれないジェネレーションX世>>続きを読む

ブルーベルベット(1986年製作の映画)

4.0

デヴィッド•リンチ監督の作品は、色々と尺度が狂っているが故に元から鑑賞者を置いてけぼりにしやすい性質を持っている。世界的ベストセラー小説の映画化作品『デューン/砂の惑星』(84年)が興行的に失敗したの>>続きを読む

ベティ・サイズモア(2000年製作の映画)

3.6

レネー•ゼルウィガーは『シカゴ』(02年)や『ジュディ 虹の彼方に』(19年)で披露したような凄まじいパフォーマンス能力を持つ一方で、『ブリジット•ジョーンズの日記」シリーズ(01〜16年)のように誰>>続きを読む

コラテラル(2004年製作の映画)

3.8

一晩で5人を暗殺する仕事を引き受けた殺し屋と、彼を乗せることになってしまったタクシー運転手の濃密な一夜を描いたクライム•サスペンス。本作がマイケル•マン監督のフィルモグラフィの中でも特別異質に感じられ>>続きを読む

ホステル(2005年製作の映画)

3.8

確かに本作はグロテスクなゲテモノ作品だ。目を背けたくなるようなスプラッター描写が幾度となく登場し、鑑賞者の神経を逆撫でする。しかし、それにも関わらず本作はアメリカで大ヒットを記録した。理由は簡単、本作>>続きを読む

刑事ジョン・ブック/目撃者(1985年製作の映画)

3.9

第58回アカデミー賞で4部門にノミネートされ、脚本賞と編集賞の2部門を受賞した傑作サスペンス。内容自体は、殺人事件を目撃してしまったアーミッシュの少年とその母親を守ろうとする1人の刑事の奮闘を描いた実>>続きを読む

アメリカン・サイコ(2000年製作の映画)

4.0

典型的なヤッピーとして裕福な生活を送る一方で、夜な夜な快楽殺人を繰り返す投資会社の副社長パトリック•ベイトマン(クリスチャン•ベイル)。イタリア製の上等なスーツ、鍛え上げられた肉体、立派な肩書きの仕事>>続きを読む

エル ELLE(2016年製作の映画)

4.1

本作はカンヌ国際映画祭で上映されるや否や、世界中で様々な議論を巻き起こした。何故なら本作は、レイプ被害者を描いた映画としてはあまりにも挑戦的かつ衝撃的な内容だったからだ。本作の主人公ミシェルには、ジュ>>続きを読む

リトルショップ・オブ・ホラーズ(1986年製作の映画)

3.8

「B級映画の帝王」ことロジャー•コーマンが、約12000ドルの予算を元に2日の撮影期間で制作したホラー映画『リトル•ショップ•オブ•ホラーズ』(60年)。この作品を気に入った作詞家のハワード•アッシュ>>続きを読む

ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習(2006年製作の映画)

3.9

『The 11O'Clock Show』(98〜00年)や『アリ•G』(02年)でブラック•カルチャーかぶれの白人ラッパー'アリ•G'を演じブレイクを果たしたサシャ•バロン•コーエン。そんな彼が『アリ>>続きを読む

食人族(1981年製作の映画)

4.0

リズ•オルトラーニの優麗な音楽をバックに繰り広げられる、眼を覆うばかりの地獄絵図。アマゾンの奥地で奇習や儀式を行う食人族たちと、彼らを'野蛮人'として撮影するために徐々に残虐性を露わにしていくクルーた>>続きを読む

初恋(2020年製作の映画)

3.6

『初恋』という爽やかな題名とは裏腹に、開始3分で突然ゴロンと生首が転がる。残酷ながらもどこか笑いを誘う三池監督らしい場面だが、これで驚いていてはいけない。ここから始まるのは、常識も倫理観も何もかもが地>>続きを読む

アメリカン・パイ(1999年製作の映画)

4.2

卒業を間近に控えた4人の男子高生がプロムまでに童貞を卒業しようと奮闘する姿を描き、全世界の'童貞たち'から熱い支持を集めたセックス•コメディの金字塔。本作の主人公たちは童貞を拗らせたどうしようもないバ>>続きを読む

屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ(2019年製作の映画)

3.8

1970年代のドイツに実在した連続殺人鬼フリッツ•ホンカの狂気的な日常を描いた、ファティ•アキン監督による戦慄の実録映画。徹底的に虐げられた弱者が強者に牙を剥く瞬間を<カタルシスを伴うもの>として描い>>続きを読む

スキャンダル(2019年製作の映画)

4.1

本作の原題『Bombshell』には、<爆弾>と<セクシーな女>という2つの意味がある。本作は全世界を騒然とさせた「FOXニュース」の会長兼CEOロジャー•エイルズのセクハラ騒動を描いた作品だが、絶対>>続きを読む

ミッドサマー(2019年製作の映画)

4.4

長編デビュー作『ヘレディタリー/継承』(18年)で、ホラー映画史に早々とその名を刻んだアリ•アスター。そんな彼の最新作は、スウェーデンの奥地で行われる90年に1度の祝祭に参加した5人の学生たちの姿を描>>続きを読む

チャーリーズ・エンジェル(2019年製作の映画)

3.8

マック•G監督による『チャーリーズ•エンジェル』シリーズ(00〜04年)が、「おっぱいとお尻と爆発を絶え間なくガトリング•ガンのように鑑賞者にお見舞いする」という全く新しい映画的文法を築き上げた偉大な>>続きを読む

タイピスト!(2012年製作の映画)

3.4

タイプの早打ちだけが取り柄の田舎娘ローズ(デボラ•フランソワ)が、上司兼鬼コーチのルイ(ロマン•デュリス)と共に'世界最速のタイピスト'を目指す姿を描いたロマンティック•スポ根•コメディ。あらすじで想>>続きを読む

ポゼッション(1981年製作の映画)

4.2

第92回アカデミー賞で監督賞を受賞したポン•ジュノもスピーチの際に引用していた「The most personal is the most creative(最も個人的なことこそが最もクリエイティブな>>続きを読む

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

3.9

本作最大の売りは、やはり何と言っても「擬似ワンカット撮影」だ。「究極の没入感」と「未曾有の映像体験」を追求する'戦争映画'として本作が『ダンケルク』(17年)の影響を受けているのは間違いないが、映像技>>続きを読む

前田建設ファンタジー営業部(2020年製作の映画)

2.3

演劇と映画の違いをまるで理解していないオーバーな演技、使い回しのくどいBGM、正気を疑いたくなるようなSEと、まるで安っぽいバラエティ番組のようなクオリティには辟易とさせられた。そもそも物語自体が「フ>>続きを読む

ザ・バニシング-消失-(1988年製作の映画)

4.1

どこまでも冷たく乾ききった語り口で、サスペンスともホラーともとれぬ異様な世界に問答無用で引きずり込まれた。失踪した妻の行方を追う男と、淡々とある'実験'を繰り返す誘拐犯の姿を描いた本作は、人間の内側に>>続きを読む

ヲタクに恋は難しい(2020年製作の映画)

1.1

ヲタク、ミュージカル、果ては映画に対する'愛'すら微塵も感じることができない。監督への怒りが限界を遥かに上回った結果、最終的に(友人の付き合いだったとはいえ)本作を鑑賞した自分自身を呪うという全く新し>>続きを読む

スリーピー・ホロウ(1999年製作の映画)

3.7

飛び散る真っ赤な鮮血、転がる生首、獰猛に駆け回る'首なし騎士'と、本作にはバートン監督が'大好き'なものがこれでもかと詰まっている。キャストもまた、ジョニー•デップやクリストファー•ウォーケンといった>>続きを読む

ストリート・オブ・ファイヤー(1984年製作の映画)

3.5

ロック文化と西部劇を融合した'笑ってしまうほどクールな映画'•••になるはずが、全てがスベりにスベりまくってただの'笑ってしまう映画'になっちゃった大珍作。ダイアン•レインのライブ•シーンは口パクだし>>続きを読む

ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

4.2

アナ・デ・アルマスがゲロを吐き、ダニエル•クレイグが不適に微笑み、ジェイミー・リー・カーティスが眉間にシワを寄せて怒鳴り散らす‼︎往年の'アガサ•クリスティ映画'にオマージュを捧げたクラシカルな作風な>>続きを読む

バッドボーイズ フォー・ライフ(2020年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

本作のテーマは、すばりマイク(ウィル•スミス)の'地獄めぐり'だ。相棒のマーカス(マーティン•ローレンス)よりも積極的に「バッドボーイズ」として生きてきた男が、自分の生き様が生み出してしまったある'影>>続きを読む

白いドレスの女(1981年製作の映画)

3.7

『スターウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』(80年)や『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』(81年)の脚本で知られるローレンス•カスダンの初監督作品となる本作は、50年代に制作されていた往年の「フ>>続きを読む

シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア(2014年製作の映画)

3.7

現代社会で共同生活を送るヴァンパイアたちの姿を描いた、ニュージーランド発の傑作モキュメンタリー。『吸血鬼ノスフェラトゥ』(22年)から『トワイライト』シリーズ(08〜12年)まで古今東西あらゆる'ヴァ>>続きを読む

テリー・ギリアムのドン・キホーテ(2018年製作の映画)

3.9

「人は何故夢や空想を必要とするのか?」それは、既に'現実社会'というものが耐え難い程に陰惨なものへと成り果ててしまっているからだと私は考えている。テリー•ギリアム監督は『バンテッドQ』(81年)や『未>>続きを読む

さらば青春の光(1979年製作の映画)

4.3

英国を代表するロックバンド'ザ•フー'によるロック•オペラ•アルバム『四重人格』(73年)を元に制作された、青春映画の金字塔。1960年代のイギリスを生きる'モッズ'たちの姿を描き出し、ファッションや>>続きを読む

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