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ポセイドン・アドベンチャーのemiのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

豪華客船ポセイドン号は1400名の乗客を乗せニューヨークを出港、アテネを目指し航海をしていた。
船長はこの船の重心の高さや底荷が不十分であることを知っていたため、転覆を警戒して慎重に操船していたのだった。
しかしポセイドン号は老朽化しており現地到着後は解体予定の船だった。到着が遅れることによる経済的損害を被りたくない船主代理は、船を全速力で進めるよう船長を叱責をする。
そんなポセイドン号に海底地震で起きた大津波が襲い掛かり…


元祖パニック映画
正直タイタニックより好きである(タイタニックをパニック映画って言うな)

初めてみたのは10年以上前だけど、なんの気無しに見始めたらとんでもない名作だったのだ。久しぶりに午後のロードショーで吹き替え版を観て、やっぱり名作だなと改めて。

転覆当初ポセイドン号の乗員はかなりの数生存してるんだけど、船の状況がわからないため、船首を目指すものと船底を目指すものに分かれてしまう。

主人公は超破天荒牧師のフランク。牧師だけど神を信じているのかいないのか、祈りだけでは解決しないという独自の意志と行動力を持つ人物。
そんな彼を信じたのは数名で、残りはその場で救助を待って亡くなったり(この時すでにホールは海面下だから浸水してしまうのよね)医師の言葉を信じて船首を目指してしまう。船の向きやどのエリアが浸水してるか分からないから、皆信じたい人の言葉を盲信する状況。

そんな中でフランク達数名は船底を目指していくわけだけど、途中爆発が起きたり、大きな揺れ、傾いた船内、火事も起きていたりして簡単にはいかない。
時には犠牲者を出しながらも、なんとかフランクに牽引されていくのだ。


と、まぁフランクが主人公なんだけど
私が好きなのはロゴだ。この人はニューヨーク市警の警部補で、フランクとはウマが合わない。喧嘩しいしい進むのだけど、最終的には誰よりも深い絆で結ばれてると思う。
不器用で頭に血がのぼりやすくて頑固、でも可愛らしい一面もあるキャラクター。
奥さんと乗船したけど、奥さんは元娼婦。彼女を仕事から遠ざけるため6回も逮捕する職権濫用ぶり…笑
でも彼女を深く愛していることは観ていればわかるし、決して悪い人じゃない。だからこそフランクもロゴを相棒に選んだのかも。

もう1人最高にかっこいいのはやっぱりベル・ローゼン夫人。ユダヤ人の老夫婦でお孫さんに会うために旦那さんと乗船した人。
太っちょのおばあちゃんで常に「私にはできないわ」が口癖。ずっと足手纏いなのには自覚がある。実は元潜水チャンピオンで命を賭してフランクを救ってくれる。
あのシーンがとにかく好きだ。せつないけど。


この映画を原作に作られたゲームソフトがセプテン・トリオンだと後に知ったわけだけど。極限状態で紡がれる人間ドラマ、そりゃ本作もゲームも感動的になるよね。

TV吹き替え版だと12歳の男の子、船内探検大好きなロビン君の声が野沢雅子さん。ドラゴンボールがチラつくぞ!

配信はU-NEXTにはなくてアマプラ有料のみ。名作だけど古い作品だし、意外と観る機会限られるから、まだ観たことない方は是非一度ご覧あれ。
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