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ハロウィンH20のhorahukiのレビュー・感想・評価

ハロウィンH20(1998年製作の映画)
3.0
4月12日公開『ハロウィン』に向けて♫

H20←これ割と最近まで「水」のことだと思ってました(笑)まさか「20年」のことだったとは。。。0とOわかりづらいよ。でもHってなに??ハロウィンのこと??

というわけで3456をなかったこと(多分…笑)にして製作されたシリーズ7作目。1と2で描かれた1978年の悲劇を引き摺って暮らすローリー(ジェイミーリーカーティス)の20年後を描いた2の直接の続編って感じの作品です。

1978年の40年後を描き、同じく2(1かも…)の続編であるグリーン監督による新作と同じような位置付けの作品であるため、新作が如何にして本作と差別化を図るかが見どころのひとつとなるんじゃないかなって勝手に思ってます。

前作が名優ドナルドプレザンスの遺作となってしまったので本作からルーミス医師は登場しません。前作までは結果的にマイケルとルーミスの因縁の対決を描いたシリーズとなってしまいましたが、1の時点でセリフによる明言はされていないものの映像・演出によりマイケルとローリーの「運命」あるいは「宿命」を強調して描いていたため、私の解釈では本来であればマイケルとローリーの因縁の対決を描くシリーズとなるべきだったと考えています。よって軌道修正を図った本作は1と2に続く物語としては非常に誠実なスタートを切ったと思います。

冒頭でジェイソンのマスクを被った少年が出てきたり、ジェイミーリーカーティスの実の母親である『サイコ』のスクリームクイーン、ジャネットリーとの共演を果たしたりとこのジャンル好きには嬉しいものが散りばめられている。そしてジャネットリー演じるノーマが「シャワー室の配管が詰まった」という『サイコ』のあのシチュエーションを想起させるセリフを呟くというファンサービスも!

ただ出来として微妙な感じがしました。20年来、自身の心の枷となっているマイケルと真正面から対峙し、心を解放するために奮闘するローリーの姿は良かったのですが、もう少しそっちに絞った方が良かったように感じました。ローリーとジョンの親子の絆。自分の「宿命」として、そしてジョンを守るため。その2つが決意となり力となっていくローリーの心境の変化を丁寧に描いて欲しかった。

今回も衝撃のラストが待ち受けていますが、サラッと次作の冒頭で裏切ってくるのもいつもどおりの安定感(笑)ここまで来るともう様式美ですね。
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