これまで"B級コメディアン"としか認識されていなかったジム•キャリーが実力派俳優として多くの評論家に認められ、彼自身のターニングポイントともなった傑作コメディ•ドラマ!
まず"人生の全てがリアリティ番組として放送され、家族も友人も住んでいる島も全てがフィクションである"という斬新かつ独創的な設定が素晴らしい‼︎
その設定が世界観を見事に確立し、評価のためならばいかなる手段も問わない倫理観を欠いたTV業界を絶妙なユーモアを交えて風刺しながらも、そんな虚像の世界から脱出しようと試みる男の姿をエモーショナルに綴りあげ"コメディ"の一言で片付け切れない深みのあるヒューマン•ドラマまで物語を昇華させていく‼︎
島からの脱出を試みる主人公トゥルーマンと、非道な手段を用いてでも全力でそれを阻止しようとする放送局。
そんな2つの立場が物語が進むにつれ敵対関係から"育ての親と箱入り息子"としての親子関係にまで発展し、単なる脱出劇から親を超えていく息子の物語としての深みを帯びていく様も実に見事‼︎
何度鑑賞しても感動し考えさせられる、奥深い作品です。