真っ黒こげ太郎

スモーキン・エース/暗殺者がいっぱいの真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

3.8
ターゲットは一人―――

報酬は100万ドル―――

殺(や)るのは誰だ!?


まぁ誰が誰か分からないのでドンパチしてくれりゃ何でもいいけど(爆)。w




ラスベガスのマフィアの首領が、バディ・“エース”・イズラエルなるマジシャンの男の暗殺を100万ドルで暗殺者に依頼する。
イズラエルはマフィアの組織でのし上がりながらも、組織の内紛を巻き起こした挙句FBIの司法取引に応じようとしていたのだ。
タホ湖のノーマッド・ホテルに身を隠していたイズラエルの首を狙って、100万ドルの懸賞金目当ての殺し屋や暗殺者、ヒットマンが押し寄せる。
暗殺依頼を知ったFBIもイズラエルの身柄拘束の為に参戦し、ノーマッド・ホテル内は決戦のバトルフィールドと化すのだった。




100万ドルの賞金が賭けられた賞金首を狙った殺し屋や暗殺者やヒットマンやFBIがバトルロワイアルを繰り広げる、バイオレンス・アクション。
「特攻野郎Aチーム THE MOVIE」や「コンティニュー」等を監督し、「デス・ウィッシュ」や「バッドボーイズ フォー・ライフ」の脚本を手掛けたアクション映画監督、ジョー・カーナハン氏の初期作。

最近になって監督や脚本で新作アクション映画を沢山送り出しているジョー・カーナハン氏の作品が気になったので、レンタルショップで目に留まった本作を鑑賞。


お話は一言でいえば「懸賞金が掛かった賞金首の首を求めて殺し屋稼業やFBIがドンパチ」と分かりやすいお話…。

…なんだが、登場人物がやたら多いし、顔も名前も覚えられんし、それぞれの細かいお話が散漫に盛り込まれているので、ストーリーに関してはもうゴチャゴチャしてて何が何だか分からない!!!
顔も名前も知ってる人はライアン・レイノルズさんしか居ないし、メジャーキャストのベン・アフレックさんも顔が分からない。
(ベンアフさんは殺し合いが始まる前に退場してた。w)
一番印象に残る登場人物は本筋と全く関わりがないカラテ少年とお婆ちゃんだ。w
一応、クライマックスでは衝撃の真実が明かされるが、これがまた込み入っててますますややこしくなった。
(ラストはやたらシリアスだけど、どういう事なんか分からんかった。)



そんなストーリームチャクチャで一見分かりにくく思う本作だが、最終的には登場人物がホテル内に集まってドンパチして、最終的には撮っ散らかった物語が収集していく。
幸い本筋は上記の通りシンプルだし、話のテンポも良いのでお話で混乱することは無くて良かったです。

後、悪党連中は名前覚えられなかったんです(爆)が、女殺し屋の2人や黒人の取り巻き、ヒャッハーな暗殺者連中等、一部キャラはそれなりにキャラ立ちしてて、誰が誰だか完全に分からなくなるという事態は無かったですね。


アクションはクライマックス30分に固まっており、皆狂乱しまくり、ドンパチしまくり、あちこち血塗れで愉快。

だけど、アクションはそれ以外目立ったものはないし、そのクライマックス自体も割とアッサリ塩梅で終わってしまうので、やや物足りなさが残るのは残念。
アクション演出自体はキレがあったので、もっとアクションの分量を増やしてはっちゃけて欲しかったですね。
(色んな武器持ってるヒャッハー連中もアッサリ殺られちゃうし…)



こうして書くとボロクソに貶しちゃってる気がするけど、何だかんだお話のテンポは良いし、素早いカッティングで進行しよく分からない物語も何処かスッキリと収拾していく様は心地よく、アクション演出もクセがありつつも光る物を感じたので、個人的には好きなタイプの映画でしたね。


カーナハン監督は「特攻野郎Aチーム THE MOVIE」で成長を見せてたので、これからどうなっていくのかも気になるので、今後も追いかけていこうかなぁと思いまする。

正直、個人的には初期作がこういう好きなタイプの作品なら、急に出てきて大作手掛けても十分に信用できるんですけどねぇ。
(某アメコミヒーロー映画シリーズ、お前に言ってるんだ。w)